IP66防水はどのくらい耐える?強い噴流に対する目安とは
仕様表に「IP66」とあり、隣に並ぶ製品には「IP67」と書かれています。
数字が大きいほうが水に強いとは限りません。
IP66は、粉塵の侵入がない防塵等級「6」と、いかなる方向からの水の強い直接噴流でも有害な影響を受けない防水等級「6」を組み合わせた表記で、水に沈める試験は含まれていません。
一方、IP67の「7」は水に浸す試験であり、強い噴流に耐えることは示していません。
浴びる水を想定しているのがIP66、沈む水を想定しているのがIP67と覚えておけば、仕様表を読み違えにくくなります。
本記事では、IP66で耐えられる水と耐えられない水の境目を、雨・シャワー・海などの場面ごとに解説します。

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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
IP66防水の定義と、防塵・防水それぞれの試験内容
IPコードは「IP+第1特性数字+第2特性数字」の形で書きます。
1桁目は人体や粉塵などの固形物に対する保護で0〜6、2桁目は水の侵入に対する保護で0〜9です。
IP66はどちらの桁にも数字が入っているので、防塵と防水の両方に等級が付いた表記になります。
1桁目の6は完全防塵(耐塵形)
第1特性の6は「完全防塵(耐塵形)」と呼ばれ、粉塵の侵入がないことが条件です。第1特性の数字は6までなので、防塵の面ではIP66は最上位の等級にあたります。
2桁目の6は暴噴流に対する保護
第2特性の6は「暴噴流に対する保護」です。
定義は「いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない」で、勢いよく当てられる水を向きを問わず受け止めることが前提になっています。
試験は常温の真水で行います。
規格は2026年1月に改められ、2003年から使われてきたJIS C 0920:2003に代わってJIS C 60529が制定されました。
内容はIEC 60529と一致しており、防水の保護等級には「9」が追加されています。
防水の最高等級は8ではなく9になったので、IP66の防水側は上から4番目の位置です。
IP66はどのくらいの水に耐える?場面ごとの目安
IP66の防水等級が想定しているのは、外から当たる水です。
一方で、沈める水、真水ではない水、温度の高い水は試験条件に含まれていません。
日常で迷いやすい場面を、この2つに分けて見ていきます。
IP66で耐えられる場面
屋外に置いた機器に雨が当たる、作業中に水がかかるといった使い方は、IP66が想定している「外から水を浴びる状況」に近い場面です。
雨は向きが一定ではありませんが、定義が「いかなる方向から」となっているので、横殴りの雨でも向きの点では想定の範囲に入ります。
ただし、等級が保証しているのは試験条件での結果です。
実際の雨の中で使う場合も、カバーや端子部の扱いはメーカーの取扱説明書に従ってください。
IP66では耐えられない場面
- プールや海に落とす、洗面器に沈めるといった水没は、等級6の試験に含まれていません。
- 海水は試験条件の外です。海辺での水しぶきでも、真水と同じ結果になるとは限りません。
- 入浴中のお湯や、洗面で使う石けん水も試験条件から外れます。
- 水圧のかかるシャワーは、噴流の試験とは別の条件として扱われています。
- 洗濯機は水没に加えて洗剤を使うため、IP66の想定を大きく超えます。
- 高温・高圧の水を噴射する洗浄は、2026年の改定で追加された等級9が対象とする領域です。
IP66と近い防水等級の違いを試験条件で比べる
| 防水等級(第2特性) | 試験条件 | 想定される場面 |
|---|---|---|
| 5(噴流に対する保護) | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない | 水を浴びる使い方 |
| 6(暴噴流に対する保護) | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない | 勢いの強い水を浴びる使い方 |
| 7(一時的潜水) | 水面下150mm〜1000mmで30分の試験で、水が浸入しない | 一時的に水に沈む使い方 |
| 8(継続的潜水) | 継続的な潜水に対する保護 | 継続して水に沈む使い方 |
| 9 | 高温・高圧水の噴射に対する保護(具体的な数値は出典によって食い違いがあります) | 高温・高圧水を当てる使い方 |
5と6はどちらも噴流の試験で、6はより強い噴流を対象にしています。噴流の等級についてはIPX5の噴流水に対する強さの目安で解説しています。
7と8は水に沈める試験であり、数字が大きくても5や6の噴流に耐えることは意味しません。
IP67の製品はIP66より水に強いと考えがちですが、試験の種類が違うので単純な上下関係にはなりません。
噴流と潜水の両方が必要な製品は、「IPX5/IPX8」のように2つの等級を併記します。
潜水側の考え方はIP67の防じんと水深の考え方とIPX7とIPX8の違いで解説しています。
防塵・防水とも1段階ずつ低い等級と比べたい場合は、IP55が示す防じん防滴の範囲も参考になります。
IP66の表記を読むときに間違えやすい点
IPとIPXの違い
IPX6のように「X」が入っている場合、その項目は試験していない、または表示していないという意味です。
性能がゼロという意味ではありませんが、防塵については何も示していません。
IP66は両方の桁に数字があるので、防塵も試験した結果を表しています。
気圧防水はIPコードとは別の規格
腕時計の「◯気圧防水」は、JIS B 7021:2013(一般用防水携帯時計)による表示で、IPコードとは別の物差しです。
IP66と気圧の数値を並べて比べることはできません。
気圧表示の読み方は5気圧防水の水深換算と日常使いの目安で解説しています。
「生活防水」「完全防水」は規格用語ではない
どちらもメーカーが独自に使う表現で、明確な定義はありません。
製品にそう書かれていても、判断の根拠にはIPコードの数字を使ってください。
また、古い資料にはJIS C 0920が出てきますが、現行の規格はJIS C 60529です。
等級を屋外や水場での判断にどう使うかは、IPX等級の読み方と屋外・水場での判断で解説しています。
IP66でも防水性能が下がるとき
IP66という表示は、新品の状態で試験条件のもとで確かめた性能です。パッキンが劣化したり、落下で外装がわずかに変形したりすると、表示どおりには水を防げなくなります。
長く使った製品や一度落とした製品は、IP66の性能が残っている前提で水をかけないでください。
点検や交換の方法は製品によって異なるので、メーカーの案内を確認するのが確実です。
アウトドア用品を等級で選ぶときの考え方は、アウトドア用品と防水防塵の等級表示で解説しています。
よくある質問
IP66の製品は雨の中で使えますか?
外から当たる水はIP66が想定している範囲です。ただし、等級は新品・常温の真水での試験結果なので、カバーの閉め方などはメーカーの取扱説明書に従ってください。
IP66とIP67はどちらが防水性が高いですか?
試験の種類が違うため、上下では比べられません。
IP66は強い噴流、IP67は水面下150mm〜1000mmで30分の一時的な潜水を試験しています。
浴びる水が心配ならIP66、沈む水が心配ならIP67を見て選んでください。
IP66の製品は水に沈めても大丈夫ですか?
大丈夫とは言えません。
等級6は噴流の試験で、水没は含まれていません。
沈める可能性があるなら、7や8の等級が併記されている製品を選んでください。
まとめ
IP66は、粉塵の侵入がない「6」と、いかなる方向からの強い直接噴流にも耐える「6」を組み合わせた等級です。外から浴びる水を想定しており、水没・海水・お湯・石けん水・水圧のかかるシャワーは試験条件に含まれません。
IP67のほうが数字は大きくても、噴流への耐性を示しているわけではありません。
どちらを選ぶかは、水を浴びるのか、沈めるのかで判断してください。
ぜひ本記事の場面ごとの目安を参考に、使う場所に合った防水等級の製品を選んでください。


