IP55防水はどのくらい耐える?数字が示す防じん防滴の差
IP55は、粉塵が多少入っても動作に支障が出ない「防塵5」と、どの方向から水を直接噴きつけられても有害な影響を受けない「防水5」を組み合わせた等級です。水に沈める使い方は対象外です。
屋外用スピーカーの箱にはIP55、隣の製品にはIP67と印字されています。
数字が2つずつ並んでいても、IP55の「5」と「5」は別々の性能を表しています。
噴流に強いことと水没に耐えることは、まったく別の試験です。
本記事では、IP55で雨やホースの水がかかる場面には耐え、プールや海では耐えない理由を、JIS C 60529の定義に沿って解説します。

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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
IP55防水の定義と規格の読み方
IPコードは「IP+第1特性数字+第2特性数字」の形で書きます。
第1特性数字は人体や粉塵などの固形物に対する保護で0〜6、第2特性数字は水の侵入に対する保護で0〜9の段階があります。
IP55なら、1桁目の5が防塵、2桁目の5が防水を指しています。
国内の規格は2026年1月に制定されたJIS C 60529で、2003年から使われてきたJIS C 0920:2003を置き換えました。
国際規格のIEC 60529と一致する内容で、この刷新によって防水の保護等級に「9」が加わっています。
防水の最高等級はIPX8ではなく、9です。
IP55の防水5は「噴流に対する保護」に当たり、定義は「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」です。
試験は常温の真水で行われます。
海水やお湯、石けん水は試験条件に含まれていないため、IP55の表示がその種類の水への耐性を示しているわけではありません。
IP55の防塵5はどこまで粉塵を防ぐ?
防塵5は、粉塵をまったく通さない等級ではありません。
定義は「粉塵の侵入を完全に防止はできないが、機器の所定の動作および安全性を阻害する量の侵入がないこと」です。
少量の粉塵が内部に入ることを前提に、動作や安全に影響が出ない範囲に抑える性能を指しています。
一段上の防塵6は、粉塵の侵入を完全に防ぐ等級です。
IP68が「完全防塵かつ継続的潜水」と説明されるのは、1桁目の6がこの完全防塵を表しているためです。
砂ぼこりの舞う作業場や、細かい粉が内部に溜まると困る機器なら、5と6の差を確かめてから選んでください。
アウトドア用品で防塵の数字をどう読むかは、アウトドア用品で見る防水防塵の等級表示で解説しています。
IP55はどのくらいの水に耐える?日常の場面で比べる
IP55の防水5が想定しているのは、水を「かけられる」状況です。
沈める状況は含まれていません。
この線引きを先に押さえると、使える場面と使えない場面が分かれます。
IP55で耐えられる場面
防水5は、一段下の防水4(水の飛沫に対する保護)より強い、直接噴きつける水を対象にした等級です。
屋外で雨に当たる、洗面所で水しぶきがかかる、汚れを落とすためにホースの水がかかるといった、水が外から当たる使い方が想定の範囲に入ります。
どの方向からの噴流も対象なので、上から降る雨だけでなく、横殴りや下からの跳ね返りも含まれます。
IP55で耐えられない場面
プールや海、浴槽に沈める使い方は対象外です。
水没は防水7・8の潜水試験で確かめる性能で、防水5の試験には含まれていません。
海水はそもそも試験の水と違い、湯気の立つ浴室やお湯のかかる場面も常温の真水という条件から外れます。
水圧のかかるシャワーや石けん水も試験条件の外なので、IP55の表示を根拠に浴室で使うのは避けてください。
洗濯機で洗う使い方も、水没と石けん水の両方が重なるため対象外です。
IP55と近い防水等級の違い(IPX4・IPX6・IPX7ほか)
防水の数字が1つ違うだけで、想定している水の当たり方は大きく変わります。下の表は、防水5の前後にある等級を定義に沿って並べたものです。
| 等級 | 試験条件(定義) | 想定される場面 |
|---|---|---|
| 防水4 | いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない | 水しぶき、小雨 |
| 防水5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない | 雨、ホースの水がかかる |
| 防水6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない | 強い噴流が当たる屋外 |
| 防水7・8 | 潜水の試験(噴流への耐性は含まない) | 水に沈める使い方 |
| 防水9 | 高温・高圧水の噴射に対する保護 | 高温・高圧の水で洗う機器 |
防水5と6の差は、噴流の強さです。
同じ噴流でも「強い」が付くかどうかで等級が分かれ、より激しい水が当たる環境なら6を選びます。
それぞれの目安は、噴流水に対するIPX5の強さと強い噴流に耐えるIP66の目安で解説しています。
水没に耐える等級は別の試験体系です。IP55と比べられることの多いIP67の防じんと水深の考え方や、IPX7とIPX8の違いもあわせて確認してください。
IP55の表記を読むときの注意(IPとIPXの違い)
IPX5のように「X」が入る表記は、その項目を試験していない、または表示していないという意味です。
性能がゼロという意味ではありません。
IP55とIPX5は防水の数字が同じ5で、違いは防塵の試験結果が示されているかどうかにあります。
数字が大きいほど何にでも強い、という読み方も誤りです。
防水7・8は潜水の試験なので、噴流(防水5・6)に耐えることを意味しません。
両方が必要な製品は「IPX5/IPX8」のように併記されます。
IP67の製品がIP55の製品より噴流に強いとは、表記だけでは言えません。
腕時計に使われる「◯気圧防水」は、JIS B 7021(一般用防水携帯時計)に基づく別の表示で、IPコードとは比べられません。
読み方は5気圧防水の水深換算と日常使いの目安で解説しています。
「生活防水」「完全防水」も規格用語ではなく、明確な定義のないメーカー独自の表現です。
IP55の性能は新品・試験条件下での値です。
パッキンが劣化したり、落下で外装が変形したりすれば防水性は下がります。
何年も屋外に置いた製品が、表示どおりの性能を保っているとは限りません。
よくある質問
IP55の製品はお風呂で使えますか?
使えません。
IP55の試験は常温の真水の噴流で行われ、お湯・石けん水・水圧のかかるシャワーは条件の外です。
湯船に落とす水没も防水5の対象に含まれていません。
IP55とIPX5は防水性能が同じですか?
防水の数字はどちらも5で、噴流に対する保護という点は同じです。IPX5は防塵を試験していない、または表示していない表記なので、粉塵への性能を知りたいならIP55のように1桁目が書かれた製品を選んでください。
IP55とIP67はどちらが上ですか?
一概には決まりません。
防塵はIP67の6が完全防塵で上ですが、防水7は潜水の試験で、噴流への耐性を示していません。
雨や噴きつける水に当てるならIP55、水に沈める可能性があるならIP67というように、使う場面で選びます。
まとめ
IP55は、動作に支障が出ない程度に粉塵を防ぐ防塵5と、どの方向からの直接噴流にも耐える防水5の組み合わせです。雨やホースの水がかかる使い方は想定の範囲に入りますが、プール・海・浴槽への水没や、お湯・石けん水・海水は試験条件の外にあります。
数字の大小だけで比べず、1桁目と2桁目を分けて読み、噴流と潜水が別の試験であることを踏まえて選んでください。
ほかの等級の読み方はIPX等級の読み方と屋外・水場での判断で解説しています。
ぜひ本記事の定義と表を参考に、使う場所で水がどう当たるかを思い浮かべてから製品を選んでください。

