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撥水性が高い生地は雨の日の通勤に使える?選び方の基準

撥水性をうたう上着で駅まで15分歩いたら、肩とバッグのストラップの下だけ色が濃くなり、シャツまで湿っていました。撥水加工は生地の表面で水を玉にしてはじく処理なので、水の重みや擦れが加わる場所では生地の中まで水が入ります。

雨の日の通勤に使えるかどうかは、撥水性の高さよりも、生地の裏側に水を止める防水層があるかと、縫い目がふさがれているかで決まります。撥水だけの生地は小雨や短い移動向けで、本降りの中を歩く通勤には防水層のある生地が要ります。

本記事では、肩とストラップの下から水が染みる仕組みと、洗濯表示やタグで耐水圧と縫い目のテープ処理を確かめる方法を解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

撥水性が高い生地でも雨の日の通勤で濡れる理由

撥水は水を通さない処理ではありません。

繊維の表面を水になじみにくくして、水滴を転がり落とすだけの処理です。

生地の織り目そのものは開いたままなので、水が押し込まれれば通り抜けます。

通勤では、この「押し込まれる」場面が何度も起きます。

リュックやショルダーバッグのストラップは肩の生地を上から押さえつけ、たまった雨水を織り目に押し込みます。

電車の座席に座れば、濡れた裾やお尻の部分に体重がかかり、同じことが起きます。

腕を振るたびに脇や袖口が擦れ、その部分の撥水加工から先に弱っていきます。

撥水性の表示があるのに濡れたという失敗は、たいていこの構造の差から起きています。

表面で水をはじく力と、生地の中を水が通らない力は別の性能で、前者を撥水性、後者を防水性と呼んで区別します。

撥水性がどれだけ高くても、防水層のない生地は長く雨に当たれば内側まで湿ります。

反対に、撥水加工にはほかの役割もあります。

生地表面が濡れて水の膜が張ると、重くなり、体が冷え、防水透湿の生地では蒸れも逃げにくくなります。

防水ジャケットの表地に撥水加工がかかっているのは、こうした表面の濡れを防ぐためです。

撥水は防水の代わりではなく、防水を補う処理と考えてください。

表面の加工については普段着の上着に超撥水コーティングが向くかどうかで解説しています。

IPXやIPの防水等級は撥水性の生地に当てはまる?

IPX4やIPX7といった表記は、スマートフォンやイヤホンなどの電気製品に使われる規格です。

IPコードは国際規格(IEC 60529)と、それに対応するJIS(日本産業規格)で定められていて、IPの後の1桁目が防塵、2桁目が防水の等級を表します。

防塵の試験をしていない製品は1桁目を「X」にするため、IPX4のような書き方になります。

防水の等級は試験の条件ごとに決まっていて、たとえばIPX4は「あらゆる方向からの水しぶき」に耐えることを示し、水没は対象外です。IPX7やIPX8になると、一定の条件での水没が試験の範囲に入ります。

ただし、上着やバッグの生地にIPコードが書かれることはほとんどありません。布製品の防水性能は、別の試験で表します。

  • 撥水度:生地にシャワー状の水をかけ、表面の濡れ方を等級で判定する試験
  • 耐水圧:生地の上にどれだけの高さの水を載せても裏に染み出さないかを測る試験

撥水度は表面の性能、耐水圧は生地を水が通るかどうかの性能です。

撥水性が高いと書かれていても耐水圧の記載がない製品は、生地の中を通る水に対する性能が示されていません。

電気製品のIPコードと布の耐水圧は試験の方法が違うため、数字同士を見比べることもできません。

「完全防水」という表示の扱いは完全防水の表示と水没の関係で解説しています。

通勤用に撥水性の生地を選ぶときに見る4つの基準

耐水圧の記載があるか

最初に、タグや製品説明に耐水圧の数値が書かれているかを確かめてください。

記載があれば、その生地には防水層があると判断できます。

記載がなく「撥水」だけが書かれているなら、表面加工だけの生地と考えるのが安全です。

数値の読み方はバッグの例を使って防水性能の数値は普段使いのバッグ選びに使える指標なのかで解説しています。

縫い目にシームテープが貼られているか

生地が防水でも、針で開けた縫い穴からは水が入ります。

上着の内側を見て、縫い目に沿って細いテープが貼られていれば、縫い目の浸水を止める処理がされています。

肩の縫い目はストラップで押される場所なので、通勤用なら特に確かめたい部分です。

防水層が蒸れを逃がすか

防水層には、湿気を外へ逃がす防水透湿タイプと、水も湿気も通さないタイプがあります。駅までの早歩きや満員電車では汗をかきやすく、透湿しない生地だと内側が結露のように濡れます。

撥水加工が洗濯に耐えるか

撥水加工は洗濯や摩擦で少しずつ落ちます。製品説明に洗濯後の撥水性について書かれているか、洗濯表示に乾燥やアイロンの指示があるかを見ておくと、手入れの手間を見積もれます。

撥水性と防水性の違いが分かる生地タイプ別の比較

同じ「雨に強い」生地でも、水を止める仕組みは4つのタイプに分かれます。

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
撥水加工のみ表面で水をはじくだけ。防水層はない小雨、傘をさして短く歩く移動押される・擦れる場所から浸水する。洗濯で撥水性が落ちる
撥水+防水コーティング生地の裏に樹脂の膜を塗って水を止める徒歩と電車の通勤、本降りの日コーティングの種類によっては蒸れやすい。経年で膜がはがれることがある
撥水+防水透湿膜水は通さず湿気だけ通す膜を生地に貼り合わせる早歩き・自転車など汗をかく通勤表面の撥水性が落ちると透湿しにくくなる。手入れが要る
非透湿の防水素材塩化ビニルなど水も湿気も通さない素材そのものレインポンチョ、バッグカバー内側が蒸れて濡れる。長時間の着用には向かない

表面が同じように水をはじいていても、雨にさらされ続けると差が出ます。

タグに防水や耐水圧の記載があるかで、どのタイプかを見分けてください。

素材ごとの特徴は撥水ポリエステルをスポーツウェアに使うときの注意点で解説しています。

通勤の方法別に撥水性と防水性の優先度を決める

徒歩と電車で傘をさす通勤

傘があっても、肩・裾・バッグを持つ側の腕は濡れます。

駅まで10分以上歩くなら、撥水加工のみの生地より、耐水圧の記載がある生地を選んでください。

乗り換えで屋外を歩く時間が短い人は、撥水加工のみでもしのげます。

自転車通勤

正面から雨を受け、太ももと膝に水が当たり続けるため、撥水だけでは足りません。防水層とシームテープのある上下を選び、汗の量を考えて防水透湿タイプを優先してください。

リュックを背負う通勤

背中と肩は生地が押しつけられる場所なので、表面の撥水性より防水層の有無で選びます。リュック自体の防水と上着の防水は別に考え、バッグの中身を守るならバッグ側にもカバーを用意してください。

足元も同じ考え方で、撥水スプレーをかけた布の靴は水たまりで浸水します。台風の日の足元は完全防水のレインパンプスで台風の日に通勤できるかで解説しています。

撥水性の生地を通勤で使い続けて後悔しやすい点

撥水性は新品のときがいちばん高く、使ううちに下がります。

特に肩や袖口、バッグが当たる腰まわりは擦れやすく、ほかの場所より早く水をはじかなくなります。

表面に水が広がるようになったら、撥水加工が弱っている合図です。

汚れも撥水性を下げます。

皮脂や排気ガスの汚れが付くと水をはじきにくくなるため、汚れたまま着続けるより、洗濯表示に従って洗ったほうが撥水性が戻ることがあります。

製品によっては、洗濯後に低温の乾燥機やあて布アイロンで熱を加えるよう案内しているものもあるので、手入れの方法はタグの表示を確かめてください。

防水コーティングのある生地は、長く使うと裏側の膜がはがれたり、べたついたりすることがあります。保管場所が高温多湿だと劣化が早まるため、濡れたまま丸めて置かず、乾かしてからしまってください。

サイズにも注意が要ります。

スーツやジャケットの上に着る場合、袖や肩が窮屈だと生地が突っ張り、そこから水が押し込まれやすくなります。

中に着る服を想定して選んでください。

よくある質問

撥水性が高いと書いてあれば、雨の日の通勤に使えますか?

小雨や短い移動なら使えますが、本降りの中を長く歩くなら足りません。

撥水は表面で水をはじくだけで、ストラップに押される肩などからは浸水します。

耐水圧の記載がある防水生地を選んでください。

撥水スプレーをかければ防水になりますか?

なりません。

撥水スプレーは表面に撥水性を足すもので、生地の中を通る水は止められません。

防水の上着の撥水性を回復させる目的なら使えます。

上着にIPX等級が書かれていないのはなぜですか?

IPコードは電気製品向けの規格で、布の防水性能は耐水圧や撥水度という別の試験で表すためです。上着を選ぶときは耐水圧とシームテープの有無を見てください。

撥水性が落ちたら買い替えが必要ですか?

汚れが原因なら、洗濯表示に従って洗うことで撥水性が戻る場合があります。洗っても水が広がるなら、撥水スプレーで補うか、防水層の劣化も含めて買い替えを考えてください。

まとめ

撥水性は生地の表面で水をはじく性能で、生地の中を水が通らない防水性とは別物です。

雨の日の通勤に使えるかは、耐水圧の記載、縫い目のシームテープ、蒸れを逃がす防水透湿の有無、撥水加工の洗濯耐久の4点で判断します。

電気製品のIPX等級は布には使われないので、上着では耐水圧を確かめてください。

傘をさして短く歩くだけなら撥水加工のみの生地、徒歩と電車で本降りの日も出るなら防水コーティングのある生地、自転車や早歩きで汗をかくなら防水透湿の生地が向いています。リュックを背負う人は、肩の防水層を優先してください。

ぜひ本記事の4つの基準を参考に、手持ちの上着のタグと縫い目を確かめてから、次の雨の日の通勤着を選んでください。

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