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防水性能の数値は普段使いのバッグ選びに使える指標なのか

売り場のバッグのタグに「IPX4」「耐水圧」「撥水加工」が並んでいて、どれがどこまで雨を防ぐのかを比べられない。防水性能の数値がバッグ選びに使えるのは、その数値が生地だけでなく、口と縫い目を含めたバッグ全体を対象にしているときに限られます。

IPX4は「あらゆる方向からの水しぶき」に耐える等級で、水没は対象外です。

耐水圧は生地1枚に水圧をかけて測る値なので、ファスナーの隙間から入る水については何も示していません。

同じ「防水」の文字でも、測っている場所と水の当たり方がまったく違います。

本記事では、IP等級と耐水圧の読み分け方と、ファスナーとロールトップで変わる浸水の入り口を解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

防水性能の表示があるバッグで中身が濡れる理由

浸水は、たいてい生地ではなく開口部と縫い目から起きます。

バッグの生地にコーティングやラミネートを施せば、生地そのものは水を通しにくくなります。

ところがバッグは生地を縫い合わせて作るため、針穴が無数に開いていますし、荷物を出し入れする口にはファスナーやフラップがあります。

生地の防水性がどれほど強くても、縫い目の針穴を塞ぐ処理がなく、口が通常のファスナーなら、雨はそこから染み込んでいきます。

表示の数値が何を測った結果なのかも、ここで食い違います。

生地の耐水圧は、生地を試験機に固定して上から水圧をかけ、裏側に水が染み出したときの水柱の高さをmmで表す試験(JIS L 1092など)で決まる値です。

試験しているのは生地の一部分だけで、縫製や口の構造は試験の対象に入っていません。

一方、IPコードは製品全体を試験する規格です。

国際規格IEC 60529と、それに対応するJIS C 0920で定められ、もともとは電気機器の外郭がどこまで水やほこりを防ぐかを示すために作られました。

IP等級が付いたバッグなら、口を閉じた状態のバッグそのものが試験されていることになりますが、普段使いのバッグでIP等級まで表示している製品はそれほど多くありません。

「防水」と書かれていたのに濡れたという失敗は、生地の数値を製品全体の性能だと受け取ったときに起きやすくなります。

バッグの防水性能を読むための4つの軸

タグや商品ページを見るときは、数値の大きさより先に、その数値がどこを測ったものかを確かめてください。そのうえで、口と縫い目の構造を見れば、雨の日にどこまで頼れるかがだいたい分かります。

数値が「生地」か「製品全体」か

「耐水圧」と書かれていれば、それは生地の値です。

「IPX◯」と書かれていれば、製品全体を規格の方法で試験した結果を示しています。

どちらの表記もなく「防水素材使用」「防水生地」とだけあるなら、バッグとしての防水性能は書かれていないと考えてください。

電車や徒歩の移動で傘をさしているなら生地の値でも足りることがありますが、雨に長く打たれる使い方では製品全体の表示があるかどうかで安心感が変わります。

IP等級の数字が指す水の当たり方

IPコードは「IP」の後ろに2桁が続き、1桁目が防塵、2桁目が防水の等級です。試験をしていない項目には数字の代わりに「X」が入り、IPX4なら防塵は試験しておらず、防水が4等級という意味になります。

  • IPX4:あらゆる方向からの水しぶきに耐える。水没は対象外
  • IPX5:あらゆる方向からの噴流水に耐える
  • IPX6:あらゆる方向からの強い噴流水に耐える
  • IPX7:一時的に水に沈めても内部に水が入らない(水深1m・30分の試験)
  • IPX8:継続的な水没に耐える。条件はメーカーが定め、IPX7より厳しい条件とされる

普段の雨は「しぶき」の範囲に収まることが多く、通勤ならIPX4でも雨そのものには対応できます。

水たまりに落とす、川べりで使うといった水没の可能性があるなら、IPX7以上を見てください。

IPX8の条件は製品ごとに違うため、深さと時間の記載まで読むことが欠かせません。

口の閉じ方

開口部はバッグの防水性能を大きく左右します。

通常のファスナーは歯の隙間から水が通りますが、止水ファスナーは表面に樹脂の膜があり、雨を通しにくい作りです。

ロールトップは口を3回ほど巻いてバックルで留める方式で、巻きが甘くなければ水没にも強い構造になります。

ただし止水ファスナーも、閉じきった端の部分からは水が入ることがあり、完全に水を止める部品ではありません。

縫い目の処理

縫い目の裏側に防水テープを貼るシームテープ処理か、生地同士を熱で溶かして接合する溶着かで、針穴からの浸水が防げるかどうかが決まります。縫い目の処理について何も書かれていないバッグは、生地の耐水圧がどれだけ大きくても縫い目から水が入る前提で使ってください。

防水性能で見たバッグのタイプ別の違い

口の閉じ方と縫い目の処理を組み合わせると、普段使いのバッグはおおむね4つのタイプに分けられます。

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
ロールトップ+溶着口を巻いて閉じ、縫い目を作らず生地を熱で接合する自転車、川や海などの水辺、大雨の中の移動出し入れのたびに巻き直す手間がかかる。内ポケットなどの仕切りが少ない
止水ファスナー+シームテープ樹脂膜付きのファスナーと、縫い目裏のテープで水の通り道を塞ぐ雨の日の通勤、出張、日常の外出ファスナーの端から水が入ることがある。水没は想定外の製品が多い
防水生地+通常ファスナー生地にコーティングやラミネートを施している傘をさして歩く程度の雨ファスナーと縫い目から浸水する。生地の耐水圧は製品全体の性能を示さない
撥水加工生地生地の表面で水滴をはじく小雨、水はねが気になる程度の場面水をはじくだけで浸水は防げない。加工は摩擦や洗濯で落ちていく

撥水加工のバッグは「防水」ではありません。

表面で水をはじいている間は濡れにくく見えますが、雨に打たれ続けると生地に水が染み込みます。

撥水生地を雨の日にどこまで頼れるかは撥水生地を雨の日の通勤に使うときの基準で解説しています。

通勤・自転車・水辺で優先する防水性能

同じバッグでも、雨に打たれる時間と水没の可能性で必要な防水性能は変わります。

電車や徒歩の通勤

傘をさして駅まで歩く使い方なら、バッグに当たるのは横からのしぶきと、傘からはみ出した部分への雨です。

止水ファスナーとシームテープのタイプで足りることが多く、IP等級があるならIPX4でも雨の当たり方には見合っています。

毎日パソコンや書類を出し入れするなら、ロールトップより止水ファスナーのほうが取り出しで手間取りません。

自転車通勤

自転車では両手がふさがるので傘をさせず、バッグは走っている間ずっと正面から雨を受けます。

前輪が跳ね上げる水も加わるため、口と縫い目の両方が塞がっているロールトップと溶着の組み合わせを優先してください。

止水ファスナーを選ぶなら、雨が強い日はレインカバーを併用すると開口部に直接水が当たらなくなります。

川・海・プールサイド

水辺ではバッグごと水に落とす場面を考えておく必要があるので、水没を前提にしたIPX7以上の表示か、ロールトップの構造を選んでください。

IPX8は試験条件がメーカーごとに違うため、深さと時間の記載を確かめてから使います。

「完全防水」と書かれたバッグをプールでどこまで使えるかは完全防水の表示で水没する場面に使うときの注意点で解説しています。

防水性能の数値どおりに使えなくなるとき

表示されている防水性能は、新品で正しく閉じた状態での値です。使い方や時間の経過で、数値どおりには使えなくなっていきます。

撥水加工は摩擦や洗濯で少しずつ落ち、表面で水がはじかれず生地に染みた跡が残るようになります。

防水バッグの表面にも撥水加工が併用されていることが多く、これが落ちると生地が水を吸って重くなり、乾くまでに時間がかかります。

加工の仕組みと落ちていく理由は超撥水コーティングを普段着に使えるかどうかで解説しています。

生地の裏側に塗られたポリウレタン系のコーティングは、湿気と熱で年数とともに劣化し、べたついたりはがれたりすることがあります。濡れたまましまい込むと劣化が進みやすいため、使ったあとは口を開けて陰干ししてください。

ロールトップは巻く回数が足りないと防水性能が出ません。

急いでいる朝に1回だけ折って留めた状態では、試験時と同じ閉じ方にはなっていません。

止水ファスナーも、端まで閉めきらないまま使えば隙間から水が入ります。

洗濯できるかどうかは製品によって異なるため、洗濯表示を確かめてから洗ってください。洗濯機で強くもむと、シームテープがはがれる原因にもなります。

よくある質問

IPX7とIPX8の違いは何ですか

IPX7は水深1mに30分沈める試験で内部に水が入らない等級で、一時的な水没を想定しています。

IPX8は継続的な水没に耐える等級で、条件はメーカーが定めますが、IPX7より厳しい条件になります。

IPX8は製品ごとに深さと時間が違うため、数字だけでなく条件の記載を読んでください。

耐水圧の数値が大きいバッグなら大雨でも中身は濡れませんか

濡れることがあります。

耐水圧は生地の一部分に水圧をかけて測った値で、ファスナーや縫い目からの浸水は含まれていません。

大雨の中で使うなら、口の閉じ方と縫い目の処理も確かめてください。

IPコードの1桁目が「X」になっているのはなぜですか

1桁目は防塵の等級で、「X」はその項目を試験していないという意味です。

防塵性能が無いという意味ではなく、評価していないことを示しています。

バッグでは防水だけを試験した製品が多く、IPX◯の表記になるのが一般的です。

撥水スプレーを吹けば普通のバッグも防水になりますか

なりません。

撥水スプレーは生地の表面で水をはじかせるもので、縫い目や口からの浸水は防げません。

小雨で生地が水を吸いにくくなる効果はありますが、防水性能の表示があるバッグの代わりにはなりません。

まとめ

防水性能の数値は、生地を測った耐水圧なのか、製品全体を試験したIP等級なのかで意味が変わります。数値を見たら、まず測った場所を確かめ、次に口の閉じ方と縫い目の処理を見てください。

傘をさす通勤なら止水ファスナーとシームテープのタイプで足り、自転車通勤ならロールトップと溶着のタイプが向いています。水辺で落とす可能性があるなら、IPX7以上の表示か、ロールトップの構造を選んでください。

ぜひ本記事の4つの軸を参考に、タグの数値がどこまで雨を防ぐのかを確かめてからバッグを選んでください。

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