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超撥水のコーティングは普段着の上着にも使える加工なのか

IPX4のイヤホンは水しぶきに耐え、IPX8のスマートフォンは水没にも耐えます。一方で上着のタグにある「超撥水」は、こうした防水等級とは別の物差しで、水を通さないことまでは示していません。

超撥水コーティングは、普段着の上着にも使える加工です。

小雨や雪、飲み物のこぼれなら表面で玉になって転がり落ちますが、肩に当たり続ける雨や、リュックの肩ベルトで押しつけられた部分からは水が染みてきます。

普段着として使えるかどうかは、表面で水をはじくだけの上着か、裏に防水の膜を持つ上着かで分かれます。

本記事では、タグの「超撥水」と耐水圧の表記の読み分け方と、洗濯で落ちた撥水を戻す手入れを解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

超撥水の上着が雨で濡れるのは、水を表面で止めているだけだから

超撥水の上着でも、雨の中を20分歩けば肩が冷たくなることがあります。これは加工の失敗ではなく、撥水という仕組みの限界です。

撥水加工は、繊維の表面に水をはじく成分をまとわせ、水滴を丸いまま転がす加工です。

生地にのった水滴と生地の表面がなす角度を接触角といい、一般にこの角度が150度を超えるほど水滴が丸くなる状態を超撥水と呼びます。

通常の撥水よりも水滴が転がりやすく、汚れも一緒に落ちやすいのが特徴です。

ただし、生地の織り目そのものはふさがっていません。

空気や湿気が通るのと同じすき間を、強い力で押された水も通り抜けます。

リュックの肩ベルト、椅子に座ったときの背中、長時間当たり続ける雨粒の重みがその力になり、表面ではじききれなかった水が裏へ押し込まれます。

縫い目にも注意が必要です。

針で開けた穴は加工の及ばない通り道になり、肩や袖の付け根から先に濡れるのはこのためです。

さらに皮脂や排気ガスの汚れが表面を覆うと、水をはじく成分が表に出なくなり、撥水性そのものが落ちていきます。

超撥水と防水の違い|IPX等級・耐水圧・撥水度の規格

「超撥水」も「防水」も水に関する表記ですが、測っている性能がまったく違います。規格ごとに何を試験しているのかを押さえると、タグの読み違いがなくなります。

IPXやIPは電気製品の防水・防塵の等級

IPコードは、電気製品の外装が水やほこりの侵入にどこまで耐えるかを示す規格です。

「IP」に続く1つ目の数字が防塵、2つ目の数字が防水の等級で、試験をしていない項目は「X」と書きます。

IPX4なら、あらゆる方向からの水しぶきに耐えるという意味で、水没は対象外です。

衣類の生地を評価する規格ではないため、上着にIPXの表記が付くことは基本的にありません。

上着の防水性は耐水圧、撥水性は撥水度で表す

繊維製品の水に対する性能は、JIS L 1092などの試験方法で評価されます。

耐水圧は、生地にどれだけの水圧をかけたら裏に水が抜けるかを測る値で、こちらが防水性の指標です。

撥水度は、生地に水を吹きつけて表面の濡れ具合を級で判定するもので、水をはじく力だけを見ています。

「超撥水」は撥水度の側の話です。

タグや仕様に耐水圧の数値があれば防水生地、無ければ撥水どまりと読んでください。

数値の読み方は防水性能の数値を普段使いのバッグ選びにどう使うかで解説しています。

普段着の上着で超撥水加工を選ぶ4つの軸

耐水圧の表記があるか

最初に見るのは、仕様に耐水圧の数値が書かれているかどうかです。

書かれていれば、生地の裏に防水の膜やコーティング層があり、押しつけられた水も止められます。

書かれていない超撥水の上着は、傘と組み合わせる前提で考えるのが実態に近いです。

縫い目とファスナーまで処理されているか

防水生地でも、縫い目の裏にシームテープ(縫い目をふさぐ防水テープ)が貼られていなければ、そこから水が入ります。前立てのファスナーも同じで、止水ファスナーや雨よけのフラップが付いているかを確認してください。

撥水が生地の加工か、後から吹いたスプレーか

工場で生地に施した超撥水加工は全体に均一にかかっています。市販の超撥水スプレーを手持ちの上着に吹いた場合は、吹きムラや吹き残しが出やすく、摩擦の多い袖口から先に落ちます。

洗濯表示と撥水の戻し方

撥水加工の中には、洗濯後に熱を加えると性能が戻るタイプがあります。家で洗える表示か、アイロンや乾燥機が使えるかは製品によって異なるので、洗濯表示で確かめておくと手入れの手間が読めます。

超撥水コーティングの上着をタイプ別に比較

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
超撥水加工の生地のみ繊維の表面で水をはじく(撥水どまり)小雨・雪・飲みこぼし、駅までの短い移動長雨や押しつけで染みる、縫い目から入る
超撥水加工+防水膜表面で水をはじき、裏の膜で浸水を止める雨の日の通勤・送迎、天気が変わりやすい外出膜のぶん生地にハリが出やすく、湿気がこもりやすい
超撥水スプレーを後から吹いた上着吹きつけた成分の被膜で水をはじく手持ちのコートやパーカーの雨よけムラが出やすく、摩擦の多い部分から落ちる
通常の撥水加工繊維の表面で水をはじく(撥水どまり)晴れの日中心で、にわか雨に備える程度超撥水より水滴が残りやすく、汚れも付きやすい

表の4タイプのうち、浸水まで止められるのは防水膜を持つものだけです。残りの3タイプは、どれも水をはじく力の強弱が違うだけで、生地を水が抜ける点では変わりません。

通勤・送迎・休日で選ぶ超撥水の上着

電車通勤で駅まで歩く

傘をさして10分ほど歩く程度なら、超撥水加工の生地のみの上着で足ります。

濡れるのは傘からはみ出た肩や袖くらいで、そこにのった水滴は電車に乗る前に払えば落ちます。

重視するのは、洗濯で撥水が戻るかどうかです。

通勤向けの生地の見方は撥水性が高い生地を雨の日の通勤に使う基準で解説しています。

自転車通勤や子どもの送迎

傘をさせず、前から雨を受け続ける場面では、撥水どまりの上着はすぐに限界が来ます。

耐水圧の表記があり、縫い目にシームテープが貼られた防水膜付きのタイプを選んでください。

足元も濡れやすいので、靴側の対策は完全防水のレインパンプスを台風の日の通勤に使えるかで解説しています。

休日の外出や軽いハイキング

朝は晴れていても夕方に崩れる日は、超撥水加工と防水膜を併せ持つ上着が向いています。表面の撥水が残っていれば生地が水を吸って重くならず、裏の膜で浸水も止められます。

超撥水コーティングの上着で後悔しやすいこと

洗濯のあと水をはじかなくなったと感じたら、まず汚れと柔軟剤を疑ってください。

洗剤や柔軟剤の成分が生地に残ると表面を覆い、撥水成分が水に触れなくなります。

すすぎを十分に行い、洗濯表示が許す範囲で低温のアイロンや乾燥機を使うと、性能が戻るタイプもあります。

戻らない場合は、超撥水スプレーで補うことになります。

摩擦にも弱く、リュックの肩ベルトが当たる部分、袖口、座ったときにこすれる裾から先に撥水が落ちます。全体はまだ水滴が転がっていても、その部分だけ水がしみ込むようになるので、雨の前に確かめておくと安心です。

防水膜付きの上着を普段着として選ぶと、室内や電車の中で蒸れることがあります。汗をかく場面での素材選びは撥水ポリエステルを汗をかくスポーツウェアに使えるかで解説しています。

よくある質問

超撥水の上着は完全防水ですか

いいえ、超撥水は撥水の一種で、浸水は防げません。「完全防水」はメーカーが表記している場合に限って使われる言葉で、表示の意味は完全防水の表示でどこまで水に耐えられるかで解説しています。

超撥水スプレーを普段着のコートに吹いてもいいですか

素材がスプレーの対象に含まれていれば使えます。革や一部の起毛素材はシミになる場合があるので、スプレーの注意書きを読み、裾の裏など目立たない場所で色の変化を確かめてから全体に吹いてください。

超撥水の上着にIPXの表記が無いのはなぜですか

IPXは電気製品の防水等級で、衣類の生地を測る規格ではないためです。上着の防水性は耐水圧、水をはじく力は撥水度で表します。

洗濯すると超撥水の加工は落ちてしまいますか

洗うたびに少しずつ落ちますが、汚れを付けたままのほうが撥水性は下がります。洗濯表示に従って洗い、熱で戻るタイプなら乾かしたあとに熱を加えてください。

まとめ

超撥水コーティングは普段着の上着にも使える加工ですが、水をはじく力が強いだけで、水を止める性能ではありません。浸水まで防ぎたいなら耐水圧の表記と縫い目の処理を確認し、撥水どまりなら傘との併用を前提にしてください。

電車通勤なら超撥水加工の生地のみ、自転車や送迎なら防水膜とシームテープ付き、天気の変わる休日は撥水と防水膜を併せ持つ上着が合います。ぜひ本記事のタグの読み分け方を参考に、雨の日の移動に合った一着を選んでください。

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