SHARE:

レインパンプスは完全防水なら台風の日の通勤にも使える?

「完全防水」と書かれたラバー素材のレインパンプスで台風の朝に家を出たのに、駅に着くころにはストッキングの甲まで濡れていました。

素材から染みたのではありません。

開いている履き口から水が入っています。

パンプスの完全防水は靴の外側と靴底についての話で、上が開いた履き口までは守れないため、台風の日に使えるかどうかは足首まで水が届かない道を歩けるかで決まります。

靴の箱にIPX7やIPX8の表記がほとんど見当たらないのは、IPコードがもともと電気機器のための規格だからです。

等級の数字で比べられない分、甲の深さ、縫い目の有無、素材が防水か撥水かを自分の目で確かめる必要があります。

本記事では、履き口から入る水を減らす甲の深さの見方と、台風の日に職場用の靴を別に持つべき場面を解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

完全防水のレインパンプスでも足が濡れる理由

浸水の入口は、ほぼ履き口です。

パンプスは足の甲が出る形をしているので、外側をどれだけ水を通さない素材で作っても、水たまりの深さが履き口の縁を超えた瞬間に上から水が入ります。

蓋のないバケツを水に沈めるのと同じ状態で、素材の防水性はそこでは役に立ちません。

台風の日はさらに条件が重なります。

横殴りの雨では傘の下でもすねが濡れ、その水がストッキングを伝って靴の中へ流れ込みます。

歩くたびに後ろ足が跳ね上げる水もかかとの履き口に入り、冠水した交差点を一度渡っただけで中敷きまで水が届くことも珍しくありません。

ここで分けて考えたいのは、靴の外から染みる水と、上から入る水です。

完全防水をうたうレインパンプスが防いでいるのは前者で、後者は形でしか減らせません。

そのため台風の日に求める状態は「足が一切濡れない」ではなく、「靴の中に水が溜まらず、職場まで歩き切れる」と考えるほうが現実に合っています。

素材と形の両方を見ないと、表示を信じたぶんだけ裏切られたように感じる結果になります。

「完全防水」の表示とIPX等級・防水規格の違い

IPコードは防塵と防水の等級を示す規格

IPコードは国際規格IEC 60529と、それに対応する日本の規格JIS C 0920で定められた表記で、対象は電気機器の外郭です。

「IP」の後ろの1桁目が防塵、2桁目が防水の等級を表し、試験をしていない項目は「X」と書きます。

IPX7なら、防塵は試験対象外で、防水は7等級という意味です。

防水の等級は数字ごとに試験条件が違います。

IPX4はあらゆる方向からの水しぶきに耐える等級で、水没は対象外です。

IPX5はあらゆる方向からの噴流水まで、IPX7は一時的に一定の水深に沈めても浸水しない等級になり、IPX8は継続的な水没に耐えますが、その条件はメーカーと使う側の取り決めで決まります。

靴の「完全防水」はメーカーごとの表現

靴にはIPコードのような統一の防水規格が広く使われておらず、「完全防水」に共通の試験基準はありません。何をもって完全とするかはメーカーの判断なので、浸水試験の条件が書かれていればその内容を読み、書かれていなければ素材と構造から判断してください。

表示の言葉だけで判断すると危ない理由は、水没するプールでの使い方を例に完全防水の表示を水没する場面で信じてよいかの注意点で解説しています。数値で示された防水性能をどこまで当てにできるかは、防水性能の数値を普段使いの指標にできるかが参考になります。

台風の通勤に耐えるレインパンプスの選び方

甲を覆う深さと履き口の位置

最初に見るのは、つま先から履き口までの甲の深さです。

甲を広く覆う深めのデザインほど履き口の縁が上にあり、浅い水たまりや跳ね上げた水が入りにくくなります。

反対に、甲が大きく開いたデザインは足が細く見える代わりに、数センチの水でも中へ流れ込みます。

かかと側の履き口の位置も、後ろからの跳ね水に関わるので一緒に確かめてください。

素材そのものが防水か、撥水加工か

ラバーやPVCのように素材自体が水を通さないものと、布や革の表面に撥水加工をしたものは、まったく別物です。

撥水は水をはじくだけで、雨に長く当たったり水たまりに踏み込んだりすると、生地を通して浸水します。

台風の日に使うなら、素材そのものが防水のものを選んでください。

撥水と防水の境目は撥水性のある生地を雨の日の通勤に使えるかの基準で解説しています。

縫い目のない一体成型か

甲と靴底をミシンで縫い合わせた靴は、針穴から水が入る余地が残ります。

型に流し込んで作る一体成型なら縫い目がなく、外から染みる経路がほぼ履き口だけになります。

縫製のあるタイプを選ぶ場合は、縫い目を内側からテープなどでふさぐ処理がされているかを製品説明で確かめてください。

靴底の溝とかかとの形

雨の日の駅の床やマンホールの蓋は滑りやすく、浸水よりも転倒が先に問題になる場面があります。靴底に細かい溝が刻まれているか、ヒールが細すぎず接地面が確保されているかは、防水とは別に見ておきたい点です。

レインパンプスのタイプ別比較

レインパンプスは、防水の仕組みで大きく3タイプに分かれます。個別の製品の防水条件はメーカーによって異なるので、表は仕組みの違いを比べる目安として見てください。

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
ラバー・PVCの一体成型タイプ素材自体が水を通さず、縫い目もない台風や冠水時の短い移動蒸れやすく、素材が伸びにくい
合成皮革に防水処理をしたタイプ防水素材と縫い目の目止め処理普段の雨の通勤、職場でそのまま履く日縫い目処理の範囲は製品によって異なる
撥水加工の布・天然皮革タイプ表面で水をはじく撥水小雨やにわか雨浸水は防げず、撥水加工も使ううちに落ちる

台風の日に「完全防水」の言葉どおりの働きを期待できるのは、一体成型タイプです。

合成皮革のタイプは見た目がオフィス向きで、普段の雨なら十分ですが、縫い目の処理がどこまでされているかは製品説明を読むまで分かりません。

撥水タイプは晴雨兼用に近い位置づけと考え、台風の日の候補からは外してください。

通勤シーン別にレインパンプスを絞り込む

台風や大雨の警報が出ている日

一体成型で、甲の深いデザインを優先してください。

それでも冠水した道ではパンプスの形そのものに限界があるので、職場で履き替える靴と替えのストッキングを持っていくのが前提です。

足首より深い水を歩く可能性があるなら、パンプスではなくレインブーツを選ぶほうが濡れずに済みます。

普段の雨の通勤

水たまりを避けて歩ける程度の雨なら、合成皮革に防水処理をしたタイプで足ります。縫い目が目止めされているかだけは確かめ、甲の深さは服装との兼ね合いで選んでかまいません。

職場で履き替えられない日

一日中履いたまま過ごす日は、浸水よりも蒸れが気になります。

ラバー素材は通気しないため、内側にこもった汗で足が湿り、雨が入ったのと区別がつかなくなることがあります。

外回りが短い日なら合成皮革のタイプを選び、移動中だけの雨対策と割り切るのも一つの方法です。

完全防水のレインパンプスで後悔しやすい点

蒸れは、一体成型タイプでもっとも多く挙がる不満です。

水を通さない素材は湿気も外へ逃がさないので、長時間履くと内側が汗で濡れ、中敷きが乾きにくくなります。

帰宅後は中敷きを外せるなら外し、風通しのよい場所で乾かしてください。

サイズ選びにも注意が必要です。

ラバーやPVCは革のように履きながら足になじむことがなく、きつい靴はきついままなので、夕方の足がむくんだ時間帯の足に合わせて選ぶと失敗が減ります。

反対に大きすぎると、歩くたびにかかとが浮いて履き口に隙間ができ、そこから跳ね水が入ります。

経年劣化もあります。

ラバー素材は直射日光や高温の場所に置くと硬くなり、ひびが入るとそこが浸水の入口になるため、保管は日の当たらない場所にしてください。

撥水タイプは加工が少しずつ落ちていくので、防水スプレーで撥水を足す手入れが続きます。

撥水コーティングの持ちについては超撥水のコーティングを普段着に使えるかで解説しています。

よくある質問

台風の日は、レインパンプスとレインブーツのどちらが向いていますか?

冠水した道を歩くならレインブーツです。

レインパンプスは履き口が足首より下にあるため、深い水たまりでは上から水が入ります。

電車移動が中心で、外を歩く距離が短い日ならレインパンプスでも対応できます。

IPX等級が表示されたレインパンプスはありますか?

靴でIPコードを表示する例は一般的ではありません。IPコードは電気機器向けの規格なので、靴の防水は素材と縫い目の構造、メーカーが示す試験条件で判断してください。

防水スプレーを吹けば、普通のパンプスでも代わりになりますか?

なりません。

防水スプレーで得られるのは表面の撥水で、水たまりに踏み込めば生地や縫い目から浸水します。

小雨の日の汚れ防止として使い、台風の日はレインパンプスに履き替えてください。

中敷きまで濡れてしまったらどうすればよいですか?

中敷きを外して乾かし、靴の中には丸めた新聞紙などを入れて水分を吸わせてください。ラバー素材の靴をドライヤーやヒーターで急いで乾かすと、素材が傷む原因になります。

まとめ

レインパンプスの完全防水は靴の外側と靴底を守るもので、開いた履き口からの水は防げません。

台風の日に使えるかどうかは、甲の深さ、縫い目のない一体成型か、素材そのものが防水かという3点で絞り込めます。

IPX等級は靴にはほとんど使われていないため、数字ではなく構造で比べることになります。

警報が出ている日は一体成型で甲の深いものを選んで履き替えを持ち、普段の雨なら防水処理をした合成皮革のタイプ、小雨だけなら撥水タイプで十分です。

冠水した道を歩く日は、無理にパンプスで通さずレインブーツに切り替えてください。

ぜひ本記事の甲の深さと縫い目の見方を参考に、台風の朝でも職場まで歩き切れる一足を選んでください。

あなたへのおすすめ