防水の完全ワイヤレスイヤホンはどれを選ぶ?IP等級の違い
IPX7の完全ワイヤレスイヤホンを着けたままシャワーを浴び、数日後に片耳の音が出なくなるケースがあります。
IPXの防水等級は常温の真水を使った試験で決まっていて、お湯や石けん、勢いの強いシャワーは試験の条件に入っていません。
防水の完全ワイヤレスイヤホン選びは、数字の大きさよりも、その数字が「どんな水に、どんな状態で」耐えることを示しているかでほぼ決まります。
雨や汗ならIPX4以上、水で洗い流す場面があるならIPX5以上、落として沈む事故に備えるならIPX7以上が目安です。
砂やほこりが舞う場所で使うなら、Xではなく数字が入ったIP表記、たとえばIP55やIP57のように防塵まで試験されているかを見てください。
また、Bluetoothは水中ではほとんど届かないので、泳ぎながら聴く用途は通常の完全ワイヤレスとは別のタイプになります。
本記事では、IPX4とIPX7で耐えられる水がどう違うかと、水泳中に音が途切れる理由を解説します。

なんでも防水したい編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
完全ワイヤレスイヤホンが「防水なのに壊れる」原因
防水と表示されたイヤホンが壊れる原因の多くは、等級の試験条件と実際の使い方のずれにあります。
IP等級はJIS C 0920(国際規格IEC 60529に対応)で決められていて、試験は新品の状態で、決められた水量・時間・角度の真水を当てて行います。
汗に含まれる塩分や皮脂、温泉の成分、プールの塩素、海水はどれも試験の対象ではありません。
完全ワイヤレスイヤホンは耳に入る小さな筐体(きょうたい、本体の外側のケース部分)に、スピーカー・マイク・充電端子・電池を詰め込んでいます。
音を出す穴やマイクの穴は塞げないため、防水メッシュや内部のコーティングで水の侵入を抑える作りになっていて、ここに汗の塩分が乾いて残ると、穴が詰まったり端子が腐食したりします。
等級の数字は新品時の値なので、こうした蓄積が進めば防水性は少しずつ下がっていきます。
見落とされやすいのが充電ケースです。
イヤホン本体に防水等級があっても、ケースは防水の対象外としている製品が少なくありません。
濡れた手でケースを開け閉めしたり、湿ったイヤホンをそのまま戻したりすると、ケース側の端子から不具合が出ます。
等級表示の読み違いについては、IPX表示だけで防水イヤホンを選ぶときの盲点で解説しています。
防水イヤホンを選ぶときに見る4つの基準
IPX等級の数字と、それが示す水の種類
IPX4は「あらゆる方向からの水しぶき」に耐える等級で、雨や汗が対象です。
IPX5は「あらゆる方向からの噴流水」、IPX6は「強い噴流水」まで耐え、蛇口の水で表面を流す程度ならこの範囲に入ります。
IPX7になると「一時的に一定の水圧で水中に沈めても内部に浸水しない」等級となり、水たまりや洗面台に落とした場面を想定できます。
IPX8は継続的な水没に耐える等級ですが、水深や時間はメーカーが個別に決めるため、数字だけで比べられません。
どの等級も、水中で長時間使い続けることまでは保証していないと考えてください。
防塵の数字が入っているか
「IPX7」のXは、防塵の試験をしていない、または表示していないという意味です。
IP5Xは粉じんが多少入っても動作に支障がない「防塵形」、IP6Xは粉じんが内部に入らない「耐塵形」を示します。
砂浜やグラウンド、工事現場の近くで使うなら、防水性と同じくらい防塵の数字を確かめてください。
充電ケースと充電端子の扱い
イヤホンが濡れたまま充電すると端子の腐食につながるため、多くの製品は乾かしてからケースに戻すよう取扱説明書に記載しています。運動後すぐに充電したい使い方なら、ケースの防水の有無と端子の位置を購入前に確認しておくと失敗が減ります。
連続再生時間と操作方式
ランニングや登山のように長時間外で使う場合、本体の連続再生時間が短いと途中でケースに戻す必要があり、そのたびに汗や雨にケースをさらすことになります。また、タッチ操作のモデルは水滴や汗で誤反応することがあり、雨天の屋外では物理ボタンのほうが扱いやすい場面もあります。
IP等級別に見る完全ワイヤレスイヤホンの比較表
表の「防水の仕組み」はIP等級が示す耐水・防塵の範囲です。具体的な水深や時間は製品によって異なるため、仕様表で確認してください。
| タイプ | 防水の仕組み | 向いている場面 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| IPX4クラス | あらゆる方向からの水しぶきに耐える | 小雨の通勤、軽い運動の汗 | 水で洗い流す、水没させる使い方は対象外 |
| IPX5〜IPX6クラス | 噴流水・強い噴流水に耐える | 汗を多くかく運動、使用後に表面を水で流したい場合 | 水没は対象外。お湯や石けん水も試験条件外 |
| IPX7クラス | 一時的な水没に耐える | 落下や水たまりへの水没が心配な屋外での使用 | 水中での長時間使用や水泳は想定外 |
| 防塵付きIP表記(IP5X・IP6X) | 防水に加えて粉じんの侵入を抑える | 砂浜、グラウンド、ほこりの多い現場 | 防塵の数字が入った表記の製品は限られる |
| 水泳対応タイプ(本体に音楽を保存) | 水没前提の防水に加え、Bluetoothを使わず本体内で再生する | プールでの水泳 | スマホからの音楽をそのまま聴く使い方とは別物になる |
使用シーンごとの等級の選び分けは、ワイヤレスイヤホンの防水等級と使用シーンの関係でも解説しています。
防水ワイヤレスイヤホンは水中でBluetooth再生できる?
泳ぎながらスマホの音楽を聴くことは、防水等級に関係なくほぼできません。
Bluetoothが使う2.4GHz帯の電波は水に吸収されやすく、頭が水に沈んだ時点で接続が途切れるためです。
IPX8の完全ワイヤレスイヤホンであっても、本体が壊れないことと音が届くことは別の話になります。
水泳中に音楽を聴きたいなら、イヤホン本体にメモリを持ち、保存した曲を本体だけで再生できるタイプを選んでください。
こうしたモデルは陸上ではBluetoothで接続し、水中では内蔵メモリに切り替える作りになっています。
スマホをプールサイドに置いておけば届くと考えて通常の完全ワイヤレスを持ち込むと、ターンのたびに音が切れることになります。
水没への強さと故障の関係は、完全防水イヤホンが水没後に壊れる理由で解説しています。スマホ本体を水辺に持っていくなら、密閉構造で選ぶ防水スマホカバーもあわせて確認してください。
用途別に見る防水イヤホンの絞り込み方
雨の日の通勤・通学
傘からはみ出した雨粒やフードの隙間から落ちる水しぶきが相手なので、IPX4以上あれば足ります。駅や車内でケースを出し入れする回数が多いため、濡れた手でケースを触らない習慣のほうが故障を防ぐうえで効果があります。
ランニング・ジム
汗は時間とともに量が増え、塩分も残るので、IPX5以上を優先し、使用後に表面を拭ける形状のものを選んでください。走行中に外れると落下や紛失につながるため、耳への固定のしやすさも防水性能と同じ重さで見ておくべきです。
アウトドア・海辺
水没の可能性と砂の両方があるので、IPX7以上かつ防塵の数字が入ったIP表記が候補になります。海水は試験の対象外なので、使ったあとは真水で軽く拭き取り、乾かしてから充電してください。
入浴中
お湯・湯気・石けんはどれもIP等級の試験条件に入っていません。
メーカーが入浴での使用を明記していない限り、浴室への持ち込みは避けたほうが安全です。
浴室で音を楽しむ方法としては、浴室テレビの防水と設置条件で解説しています。
防水イヤホンで買ってから後悔しやすい点
まず多いのは、防水性が新品のままだと考えて手入れを省くことです。汗の塩分や皮脂がメッシュに溜まると音がこもり、充電端子に残れば接触不良の原因になるので、使ったあとは乾いた布で拭き、端子が乾いてからケースに戻してください。
イヤーピースの劣化も見落とされがちです。
シリコン製のイヤーピースは汗や皮脂で硬くなったり伸びたりし、耳との密着が弱まると外れやすくなります。
交換用が別売りされているか、サイズ違いが付属しているかは仕様表やパッケージで確認できます。
もう一つは、等級の数字だけで比べてしまうことです。
同じIPX7でも、ケースの防水の有無や操作方式、連続再生時間は製品ごとに違います。
表記の読み方はワイヤレスイヤフォンの等級表示の読み方で解説しています。
よくある質問
IPX7とIPX8はどちらが上ですか?
数字としてはIPX8のほうが厳しい等級です。
ただしIPX8の水深や時間はメーカーが個別に決めるので、仕様表の条件を見比べてください。
水泳に使えるかどうかは等級ではなく、Bluetoothを使わずに再生できるかで決まります。
汗で故障したら保証の対象になりますか?
製品によって異なります。防水等級があっても、汗や海水による故障を保証の対象外とする規定を設けているメーカーもあるため、保証書と取扱説明書で確認してください。
濡れたイヤホンはドライヤーで乾かしてもいいですか?
熱風は内部の接着部やメッシュを傷める可能性があるので避けてください。表面の水を拭き取り、風通しのよい場所で自然に乾かしてから充電するのが基本です。
防水と撥水は何が違いますか?
撥水は表面で水をはじくだけで、内部への浸水は防げません。イヤホンの仕様で「撥水」とだけ書かれている場合は、IP等級のある防水とは別物として扱ってください。
まとめ
防水の完全ワイヤレスイヤホンは、IPXの数字がどんな水に耐える等級なのか、防塵の数字が入っているか、充電ケースが防水の対象か、連続再生時間と操作方式が使い方に合うかの4点で選べます。等級は常温の真水で新品時に試験した値なので、汗・海水・お湯への強さまでは示していません。
雨の通勤ならIPX4以上、ランニングならIPX5以上、海や山ならIPX7以上と防塵付きのIP表記、水泳なら本体に音楽を保存できるタイプが目安です。
入浴での使用はメーカーが明記している場合に限ってください。
ぜひ本記事の等級ごとの比較表を参考に、自分が使う場面の水に合ったイヤホンを選んでください。



