20気圧防水はお風呂で使える?水圧に耐える範囲の目安とは
裏ぶたに「20気圧防水」と書かれた腕時計を着けたまま、湯船に浸かろうとしている。
約200m相当の水圧に耐える表示なので、浴槽の深さは問題にならないように見えます。
ところが、お風呂で使えるかどうかは気圧の数字では決まりません。
気圧表示は静止状態で水圧に耐えるかを確かめた値で、湯温や温度差、石けん分の影響までは示していないからです。
温泉・サウナ・熱いシャワーは、温度差でパッキンが劣化するとしてメーカーが非推奨とすることの多い使い方です。
浴室で使ってよいかは、等級ではなくメーカーが「浴室可」と明記しているかで判断してください。
本記事では、温度差でパッキンが縮んで水を吸い込む仕組みと、20気圧表示をIPコードと取り違えない読み方を解説します。

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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
20気圧防水とはどんな規格か
時計の気圧防水は、JIS B 7021:2013(一般用防水携帯時計-種類及び防水性能)に基づく表示です。20気圧は約200mの水深に相当する水圧で、素潜りなどより高い水圧を想定しています。
ただし、200mまで潜れるという意味ではありません。
気圧表示は静止状態での耐圧試験の値で、水中で腕を動かしたり水流を受けたりすると、その瞬間には表示値を超える圧力がかかります。
数字は「止まった水の中でこの圧力までは耐えた」という試験結果であり、使える水深の保証とは別物です。
この防水性能は、ずっと同じ値を保つものでもありません。
電池交換や落下で低下するため、定期的な防水検査を受けることが前提になっています。
購入時に20気圧防水だった時計でも、裏ぶたを開けたあとやぶつけたあとは、表示どおりの性能が残っているとは限りません。
20気圧防水の時計はお風呂でどこまで使える?
水圧だけを見れば、浴槽の深さは20気圧の想定よりはるかに浅い場所です。それでも浴室が難しいのは、試験が想定していない条件が重なるからです。
耐えられる場面
水圧という点では、洗顔や雨のような日常の水、水仕事やスポーツの水しぶき、10気圧防水が向く水泳や水面のレジャーより高い圧力を想定しています。常温の水で手を洗う、雨の中を歩くといった場面で、水圧が原因の浸水を心配する必要はほとんどありません。
耐えられない場面
湯船・熱いシャワー・サウナ・温泉は、水圧ではなく温度の問題です。
温度差でパッキンが収縮すると、内部が負圧(外より気圧が低い状態)になって水を吸い込むことがあります。
温かい浴室から冷えた脱衣所へ出る動きも、この温度差を生みます。
石けん分や湯気も試験条件の外です。
リューズ(時刻合わせのつまみ)やボタンを水中で操作すると浸水します。湯船の中で時刻を直す、ボタンを押してライトを点けるといった操作は、20気圧防水でも避けてください。
3気圧・5気圧・10気圧・20気圧防水の違い
同じ気圧防水でも、想定している場面は数字ごとに大きく変わります。
| 等級 | 試験条件 | 想定される場面 |
|---|---|---|
| 日常生活用防水(3気圧防水) | 静止状態での耐圧試験 | 洗顔・雨。水泳・水仕事は想定外 |
| 日常生活用強化防水(5気圧防水) | 4気圧以上の耐圧値を整数で表示 | 水仕事・スポーツでの汗や水しぶき |
| 日常生活用強化防水(10気圧防水) | 約100mの水深に相当する静水圧 | 水泳や水面のレジャー |
| 20気圧防水 | 約200m相当の水圧 | 素潜り等より高い水圧 |
表のどの段にも、湯や浴室という項目はありません。
数字が上がるほど耐えられる水圧は大きくなりますが、温度への強さが上がるわけではないので、3気圧でも20気圧でも浴室での扱いは同じ考え方になります。
10気圧防水とお風呂の関係は10気圧防水の時計を風呂で使う場合の水深と水圧の目安で解説しています。
気圧防水とIPX・IPコードの表記の違い
スマホやイヤホンに付くIP68やIPX7は、気圧防水とは別の規格です。両者の換算表は存在しないため、「20気圧はIPX8相当」のような置き換えはできません。
IPコードは「IP+第1特性数字+第2特性数字」の形で、1桁目が人体や粉塵に対する防塵性能(0〜6)、2桁目が水に対する防水性能(0〜9)を表します。
IPX7の「X」はその項目を試験していない、または表示していないという意味で、防塵性能がゼロという意味ではありません。
国内では2026年1月にJIS C 60529が制定されてJIS C 0920:2003を置き換え、防水の最高等級として9が追加されました。
現在の最高等級は8ではなく9です。
上位の等級が下位を含むとも限りません。
IPX7・IPX8は潜水の試験で、噴流水に対するIPX5・IPX6に耐えることは意味しないため、両方が必要な製品は「IPX5/IPX8」のように併記されます。
IPコードの試験も常温の真水で行うので、IPX7やIP68でも浴室での使用が保証されているとは限りません。
等級ごとの境界はIPX7防水が湯船の水圧に耐える範囲やIP68防水をお風呂で使うときの浸水深さと時間の目安で解説しています。
なお「生活防水」は規格用語ではなく、メーカーが独自に使う表現です。
20気圧防水の時計をお風呂に持ち込む前に確かめること
最初に見るのは、取扱説明書やメーカーの案内に「浴室可」と書かれているかどうかです。
書かれていなければ、20気圧防水でも入浴前に外してください。
数字の大きさは、浴室での使用可否を答えてくれません。
浴室可と明記されている製品でも、リューズがしっかり締まっているかは毎回確かめましょう。
電池交換や落下のあとは防水性能が落ちている可能性があるので、防水検査を受けてから水まわりで使ってください。
パッキンは経年で劣化するため、新品時に満たしていた等級が何年も同じとは考えないほうが安全です。
よくある質問
20気圧防水ならシャワーを浴びても大丈夫ですか?
熱いシャワーは避けてください。
温度差でパッキンが劣化するとして、メーカーが非推奨とすることが多い使い方です。
浴室で使えるかはメーカーの「浴室可」の表記で判断します。
20気圧防水なら水深200mまで潜れますか?
潜れません。20気圧は静止状態で約200m相当の水圧に耐えたという試験値で、水中で体を動かすと表示値を超える圧力が瞬間的にかかります。
IP68のスマホと20気圧防水の時計はどちらの防水性が高いですか?
比べられません。
IPコードと気圧防水は試験方法が違う別規格で、換算表は存在しないためです。
IPX7とIPX8の差はIPX7防水が耐える水圧とIPX8との違いで解説しています。
まとめ
20気圧防水は、静止状態で約200m相当の水圧に耐えることを示すJIS B 7021:2013の表示です。水圧の面では浴槽の深さに十分耐えますが、湯温や温度差、石けん分は試験の外にあり、温度差でパッキンが縮むと内部が負圧になって水を吸い込むことがあります。
お風呂で使えるかは気圧の数字ではなく、メーカーが「浴室可」と明記しているかで決まり、電池交換や落下のあとは防水検査も欠かせません。ぜひ本記事の内容を参考に、手持ちの時計の表記を確かめてから浴室に持ち込むかどうかを判断してください。



