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レインコートが撥水しなくなった原因と対処法|復活の条件

雨の日に袖を見ると、水が玉にならずに生地へ染み込み、そこだけ色が濃くなっている。

2シーズン目のレインコートでよく見かける状態です。

多くの場合、撥水剤が消えたわけではありません。

皮脂や排気ガスの汚れが撥水剤を覆っているか、摩擦で撥水剤の向きが乱れているかのどちらかです。

そのため、撥水スプレーを吹く前に洗って汚れを落とし、洗濯表示で許されている範囲で熱を当てると、撥水が戻ることがあります。裏側までじっとり湿ってくる場合は事情が違い、撥水ではなく防水の層が傷んでいるので、スプレーでは直りません。

本記事では、中性洗剤で洗ってから低温で熱を当てる手順と、フッ素系とシリコン系の撥水スプレーの使い分けを解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

レインコートが撥水しなくなる仕組みは「撥水」と「防水」の二層にある

撥水と防水は別の働きです。

一般的なナイロンやポリエステルのレインコートは、表地に水をはじく撥水加工がされていて、その裏に水を通さないコーティングや透湿防水の膜があり、縫い目はシームテープでふさがれています。

撥水は雨を玉にして転がす表面の処理で、浸水を止めているのは裏側の防水層です。

撥水が落ちると、表地が水を吸って重くなります。

防水層が無事なら水は体まで届きませんが、表地が濡れて冷えるうえ、透湿防水のレインコートでは湿気が外へ抜けにくくなります。

内側に汗が結露して、雨が染みたように感じるのはこのためです。

撥水を弱める原因は、主に4つあります。

  • 襟や袖口に付く皮脂、日焼け止め、泥や排気ガスの汚れ
  • 洗剤のすすぎ残しや柔軟剤の成分
  • リュックの肩ベルトや腰まわりがこすれる摩擦
  • 着用と洗濯を繰り返すことによる撥水剤そのものの減少

最初の3つは手入れで戻せる範囲で、4つ目だけが撥水剤を足す必要のある状態です。ビニール素材(PVC)のレインコートは生地そのものが水を通さず、表面の撥水加工に頼っていないので、水が玉にならなくても浸水には直結しません。

撥水しなくなったレインコートが復活するかを見分ける手がかり

濡れているのは表地だけか、裏まで来ているか

雨のあとに脱いで、裏側を手のひらで触ってください。

表地は濡れているのに裏が乾いていれば、傷んでいるのは撥水だけで、洗いと熱処理で戻る見込みがあります。

裏側の一部だけがしっとりしている場合は、そこが縫い目かどうかを見ます。

縫い目に沿って湿るならシームテープの浮き、生地の面で湿るなら防水層の劣化が疑われ、どちらも撥水剤では補えません。

防水の仕様と洗濯表示はブランドの案内を先に読む

手入れの可否は、製品タグの洗濯表示と、ブランドが出している手入れ方法の案内で決まります。

洗濯機洗いが不可、アイロンやタンブル乾燥が不可と表示されていれば、熱処理はできません。

透湿防水の膜を使った製品は、ブランドが専用洗剤や撥水剤の種類を指定していることもあるので、手元の説明書きを確かめてから作業に入ってください。

パーカー型とコート型では傷む場所が違う

フード付きのパーカー型は、フードのふちと肩、首まわりに皮脂と摩擦が集中します。

丈の長いコート型は、裾と座ったときに当たるお尻、バッグを提げる側の腰が先に撥水を失いやすい作りです。

水が染みる場所がこうした部位に偏っていれば、汚れと摩擦が原因で、全体の撥水剤が尽きたわけではないと判断できます。

レインコートの撥水を戻す手順は「洗う・温める・吹く」

まず洗います。

ポケットを空にし、ファスナーと面ファスナーを閉じてから、中性洗剤か撥水衣類向けの洗剤で洗ってください。

柔軟剤は撥水を妨げるので入れません。

洗剤が残っても水を吸う原因になるため、すすぎは普段より1回多くし、脱水は短めにとどめます。

次に熱を当てます。

陰干しで乾かしたあと、洗濯表示が許していれば乾燥機の低温か、あて布をしたアイロンの低温で全体を温めてください。

摩擦で寝てしまった撥水剤の向きが熱でそろい、水をはじく状態に戻ります。

表示で熱処理が禁止されている製品では、この工程は省きます。

ここで一度、袖に水をかけてみてください。

水が玉になって転がれば作業は終わりです。

広がって染みる部分が残ったら、そこは撥水剤が減っているので、最後に撥水スプレーで補います。

スプレーは乾いた清潔な状態の生地に、屋外か換気のよい場所で吹き付け、距離と量は製品の表示に従ってください。

吹いたあとは十分に乾かしてから着用します。

撥水スプレーと撥水剤のタイプ別比較

撥水を足す方法はスプレーだけではありません。熱処理も含めて、生地との相性で選び分けます。

タイプ撥水の仕組み向いている場面弱点
フッ素系撥水スプレー細かい被膜で水と油の両方をはじく透湿防水生地のレインコート、皮脂汚れが付きやすい襟元吹き付けムラが出やすく、換気が必要
シリコン系撥水スプレーシリコンの被膜で水をはじく通気性を求めないナイロンやビニールのレインコート被膜が通気を妨げやすく、透湿防水生地では蒸れが増える
洗濯で使う撥水剤すすぎの水に溶かして生地全体に行き渡らせる全体の撥水が落ちたレインコート、洗う回数が多い子ども用裏地にも付着し、部分的な補修には向かない
熱処理のみ寝た撥水剤の向きを熱でそろえる洗って汚れを落とした直後撥水剤が摩耗で無くなった部分には効果がない

迷ったときは、生地のタグに透湿防水の表記があるかどうかで決めてください。

表記があればフッ素系、無ければシリコン系でもかまいません。

撥水生地ごとの違いは、撥水ウインドブレーカーの生地加工と雨への強さで解説しています。

通勤・自転車・アウトドア・子ども用で変わるレインコートの撥水ケア

通勤

リュックの肩ベルトが当たる部分から撥水が落ちていきます。

メンズのビジネス向けレインコートは表地が普通の織物に見える作りが多く、撥水が落ちても気づきにくいので、肩と背中に水をかけて定期的に確かめてください。

部分的に落ちたなら、全体を洗ったうえで肩だけにスプレーを足せば済みます。

自転車

走行中は前からの雨と風を受けるため、胸と太ももが先に濡れます。

撥水が弱った状態で漕ぎ続けると、表地が水を含んで重くなり、裾が脚にまとわりつくので、ケアの頻度は通勤徒歩より上げてください。

脚まで覆う形を検討するなら、防水ポンチョのサイズと素材の選び方で解説しています。

アウトドア

透湿防水のレインウェアは、撥水が落ちると蒸れが一気に増えます。

フードと襟には汗と皮脂が付きやすいので、山行やキャンプのあとは早めに洗い、熱処理とフッ素系スプレーで透湿を保ってください。

耐水圧と透湿性の読み方は、防水ジャンパーの耐水圧と透湿性で解説しています。

子ども用

泥汚れで洗う回数が多く、そのたびに撥水も落ちていきます。洗濯で使う撥水剤なら全体にまとめて戻せるので、毎回スプレーをするより手間が減ります。

撥水を戻したあとに後悔しやすいレインコートの扱い

せっかく撥水が戻っても、次の洗濯で柔軟剤を入れると元に戻ります。家族の衣類とまとめて洗う家庭では、レインコートだけ別に洗うと決めておいてください。

濡れたまま畳んでしまうのも避けたい扱いです。

裏側のポリウレタンのコーティングは、湿気と熱がこもる状態が続くと加水分解(かすいぶんかい)を起こします。

水分と反応して樹脂が崩れる劣化のことで、裏がベタつく、白い粉が出る、薄くはがれるといった症状が出たら、撥水剤でも熱処理でも戻りません。

シームテープが浮いて縫い目から浸水している場合も同じで、買い替えを考える段階です。

撥水パーカーをレインコートの代わりにしている場合も、期待どおりにならないことがあります。

撥水パーカーの多くは撥水どまりで裏に防水層が無く、撥水を戻しても長時間の雨では染みてきます。

違いは撥水パーカの素材と加工による差で解説しています。

よくある質問

レインコートは洗濯機で洗っても大丈夫ですか

洗濯表示で洗濯機洗いが許されていれば洗えます。

ネットに入れ、中性洗剤で弱い水流を選び、柔軟剤は入れないでください。

手洗い表示の製品は手洗いにします。

アイロンの代わりにドライヤーで温めてもよいですか

熱処理が許されている製品なら、ドライヤーの温風を離して当てる方法もあります。一点に近づけ続けると生地を傷めるので、全体を動かしながら温めてください。

撥水スプレーを吹けば防水になりますか

なりません。

撥水スプレーは表面で水をはじくだけで、防水層やシームテープの代わりにはなりません。

裏まで濡れるレインコートには別の対処が必要です。

撥水はどのくらいでまた落ちますか

着用の頻度や摩擦の多さ、撥水剤の種類で変わるため、製品によって異なります。袖や肩に水をかけて、玉にならなくなったら手入れの合図と考えてください。

まとめ

レインコートが撥水しなくなったら、まず裏まで濡れているかを確かめてください。

表地だけが濡れるなら、汚れと摩擦が原因で、中性洗剤で洗って低温の熱を当てれば戻る見込みがあります。

それでも染みる部分にだけ撥水スプレーを足し、透湿防水の生地ならフッ素系を選びます。

通勤なら肩、自転車なら胸と太もも、アウトドアならフードと襟を重点的に手入れし、子ども用は洗濯で使う撥水剤でまとめて戻すと手間が減ります。

裏のベタつきやシームテープの浮きが出ていれば、手入れではなく買い替えの時期です。

ぜひ本記事の手順を参考に、手元のレインコートの状態を確かめてから手入れを始めてください。

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