SHARE:

完全防水手袋と撥水手袋の違いは?水仕事での使い分け方

「撥水」と書かれた布手袋で鍋を洗っていて、湯に手首まで沈めた途端に指先が冷たくなる場面は、水仕事ではよくあります。

完全防水手袋と撥水手袋の違いは、生地の中に水を通さない層があるかどうかです。

表面で水をはじくだけの撥水(はっすい)加工は、握る・浸けるといった動作で水を通します。

ゴムや塩化ビニル、ニトリルで手の形に成形した手袋や、布の間に防水フィルムをはさんだ手袋なら、水に浸けても生地からは染みません。それでも濡れるときは、たいてい手首の口から水が入っています。

本記事では、水に浸ける作業と雨に当たるだけの作業で手袋を分ける線引きと、袖口の長さの選び方を解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

撥水手袋が水仕事で濡れるのは押し込まれる水を止められないから

撥水加工は、繊維の表面に水をはじく成分をつけたものです。

生地そのものは布のままなので、繊維と繊維の隙間は空いています。

雨粒が当たる程度なら水は玉になって転がり落ちますが、スポンジを握る、雑巾を絞る、バケツに沈めるといった動作では、水が隙間へ押し込まれます。はじく力より押す力が勝った時点で、水は内側へ届きます。

食器洗いや掃除では、洗剤や油も加わります。

洗剤は水をなじみやすくする成分なので、撥水の表面に水が広がりやすくなり、はじく働きが弱まります。

押し込まれる水と洗剤の両方がそろう台所仕事は、撥水手袋にとって条件の厳しい作業です。

完全防水手袋は、ゴムや樹脂の膜そのもの、または布の内側に入れた防水フィルムで水を止めています。

生地から水は入らないため、浸水する場所は手首の口と縫い目に限られます。

「防水だと思っていたのに濡れた」というときは、手袋が実は撥水どまりだったか、口から水が入ったかのどちらかを疑ってください。

完全防水手袋を選ぶときに確かめる4点

表記が「防水」か「撥水」か

最初に見るのはパッケージや商品ページの表記です。

「防水」「完全防水」とあるのか、「撥水」「はっ水加工」とあるのかで、水に浸けられるかどうかが分かれます。

撥水は防水の弱いものではなく、水を止める層を持たない別の仕組みです。

耐水圧の表記がある製品は、防水層を持つ生地を使っていると判断できます。

水に手を入れる作業が中心なら、撥水表記の手袋はこの段階で候補から外してかまいません。

袖口の長さと絞り

手首で終わる短いものと、前腕や肘近くまで覆うロングタイプがあります。

浸ける深さより袖口が短ければ、生地がどれだけ水を止めても上から入ります。

一方で長いほど蒸れやすく、着脱にも手間がかかるので、深いシンクや洗車のバケツを使うならロング、手元だけの作業なら短めと、浸ける深さで決めてください。

袖口にゴムや面ファスナーの絞りがあると、腕を上げたときに水が伝って入りにくくなります。

縫い目の処理

布に防水フィルムをはさんだ手袋には縫製があり、針穴から水が入る余地があります。

縫い目の裏をテープでふさいでいるかどうかは商品説明で確認してください。

ゴムや樹脂の一体成形タイプには縫い目がなく、この心配はありません。

内側の素材と蒸れ

水を通さない層は、汗の水分も外へ逃がしにくくなります。

透湿(とうしつ)性、つまり湿気だけを外へ逃がす性質をうたう防水フィルムなら、汗による内側の湿りをある程度抑えられます。

裏起毛や中綿は冷たい水の作業で手を冷やしにくくしますが、いったん中が濡れると乾くまで時間がかかります。

完全防水手袋と撥水手袋のタイプ比較

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
ゴム・樹脂の一体成形タイプゴム・塩化ビニル・ニトリルなどの膜そのものが水を通さない食器洗い、浴室掃除、洗車汗がこもりやすい。熱や日光で劣化し、ひびや穴ができる
防水フィルム内蔵タイプ表地と裏地の間の防水フィルムで水を止める雪かき、冬の屋外作業、釣り縫い目の処理しだいで水が入る。中が濡れると乾きにくい
背抜きの樹脂コーティング手袋手のひら側だけ樹脂でコーティングし、手の甲は布のまま濡れた物をつかむ軽作業、園芸手の甲から水が入るため、水に浸ける作業には向かない
撥水加工タイプ布の表面で水をはじく。水を止める層はない小雨の自転車、通勤、散歩握る・浸けると水が通る。洗濯や摩擦で撥水が落ちる

水に手を入れるなら上の2タイプ、雨に当たるだけなら下の2タイプでも足ります。背抜きの手袋は手のひらが水を通さないので防水と混同されやすいものの、手の甲は布なので浸ける作業には使えません。

水仕事での防水手袋の使い分け

食器洗い・浴室掃除

一体成形のゴム・樹脂タイプを選んでください。

洗剤と湯を使う作業では撥水手袋はすぐ水を通します。

熱い湯を使うなら厚手、グラスの縁や排水口の細かい部分を洗うなら指先の感覚が残る薄手が扱いやすいです。

洗車・庭の水まき

ホースの水を浴び、バケツに手を入れる作業なので、ロングの一体成形タイプか防水フィルム内蔵タイプが向いています。ブラシを握る時間が長いため、手のひらに滑り止めの凹凸があるかも見ておくと安心です。

雪かき・冬の釣り

冷たさを防ぐ中綿や起毛と、水を止める層の両方が必要になります。

雪は手の熱で溶けて生地に染みるため、撥水だけでは長時間の作業で中が湿ります。

防水フィルム内蔵タイプを選び、袖口は上着の袖の中へ入れてください。

雨の自転車・通勤

手を水に浸けない場面なので、撥水手袋で足りることもあります。

ただ、長く雨を受けると縫い目や指の付け根から湿ってくるので、本降りの日に乗るなら防水タイプが確実です。

手首からの浸水は上着の袖を手袋にかぶせると減らせます。

雨具の袖口の作りは防水ポンチョのサイズと素材の選び方で、上着の生地については透湿性で比べる防水ウインドブレーカーの選び方で解説しています。

撥水パーカーと組み合わせるときの手袋の考え方

撥水パーカーを着て小雨の中を歩く程度なら、手袋も撥水タイプで釣り合います。どちらも短時間の雨を前提にした装備なので、片方だけ防水にしても全体の濡れ方はあまり変わりません。

反対に、屋外で濡れた道具を扱う作業では、上着より手袋が先に濡れます。

パーカーが撥水でも手袋は防水にしておくと、作業中の冷えを抑えられます。

パーカー側の素材と加工の違いは撥水パーカの素材と加工で変わる着心地で解説しています。

メンズの防水手袋とブランド表記の見方

防水手袋は布の手袋より伸びにくく、サイズが合わないと使いにくさが目立ちます。

メンズ表記の製品は手のひら周りと指が長めに作られていることが多いものの、基準は製品によって異なるため、サイズ表の手のひら周りと中指の長さで合わせてください。

大きすぎると指先が余って細かい物をつかみにくく、小さすぎると着脱のたびに引っ張ることになり、ゴム手袋では裂ける原因にもなります。

ブランド名だけで防水かどうかは判断できません。同じブランドの中に撥水モデルと防水モデルが並んでいることもあるので、製品ごとに「防水」「撥水」の表記と袖口の長さを確かめてください。

完全防水手袋で買ってから後悔しやすい点

中が濡れたあとの乾きにくさは、使い始めてから気づく人が多い点です。

防水層は外からの水を止める代わりに、内側に入った水も閉じ込めます。

袖口から水が入ったり汗で湿ったりすると、翌日まで乾かないこともあります。

使い終わったら裏返せるものは裏返し、風通しのよい日陰で干してください。

汗で内側が湿ったのを、穴が開いたと勘違いすることもあります。

指先だけが濡れているなら浸水、全体がしっとりしているなら汗の可能性が高いです。

ゴム・樹脂タイプは熱や直射日光で硬くなり、ひびから水が入るようになるので、指の付け根を光にかざして確かめてください。

撥水手袋は洗濯や摩擦で撥水が落ちていきます。撥水スプレーで表面のはじきは戻せますが、防水層ができるわけではありません。

よくある質問

撥水手袋に防水スプレーをかければ完全防水になりますか

なりません。多くの防水スプレーは表面に撥水の皮膜を作るもので、繊維の隙間をふさぐわけではないので、水に浸ければ通ります。

完全防水手袋なのに中が濡れるのはなぜですか

手首の口からの浸水、汗、穴のいずれかです。浸ける深さより袖口が短くないか、指先に穴がないかを確認してください。

ゴム手袋と防水手袋は別のものですか

ゴム手袋は一体成形タイプの防水手袋の一つです。台所用のゴム手袋も、膜そのものが水を通さないという点では防水手袋と同じ仕組みです。

撥水手袋が向いているのはどんな場面ですか

小雨の中の通勤や散歩など、手を水に浸けない場面です。蒸れにくく、布の手袋に近い感覚で使えます。

まとめ

完全防水手袋と撥水手袋は、水を止める層があるかどうかで分かれます。そのうえで、表記、袖口の長さ、縫い目の処理、内側の素材の4点を確かめてください。

食器洗いや洗車ならゴム・樹脂の一体成形タイプ、雪かきや冬の屋外なら防水フィルム内蔵タイプ、小雨の通勤なら撥水タイプでも足ります。ぜひ本記事の使い分けを参考に、作業で手を浸ける深さに合った手袋を選んでください。

あなたへのおすすめ