防水ウインドブレーカーはどれを選ぶ?透湿性で変わる快適さ
タグに「撥水」とだけ書かれたウインドブレーカーで、小雨の中を30分歩いた。
肩と腕の外側から先に冷たくなりました。
撥水は表面で水をはじく加工なので、雨が当たり続けると水は生地を通り抜けます。
防水ウインドブレーカーの快適さは、雨を止める「耐水圧」と、内側の汗を外へ逃がす「透湿度」の2つでほぼ決まります。
雨を止めるだけなら防水コーティングでも足ります。
ただし透湿性が低いと内側が汗で湿り、雨に濡れたのと同じ不快さが残ります。
本記事では、タグの耐水圧・透湿度の欄の読み方と、縫い目に貼られたシームテープの確かめ方を解説します。

なんでも防水したい編集部
「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
防水ウインドブレーカーなのに濡れるのはなぜか
生地そのものが水を通さなくても、水はほかの通り道から入ります。いちばん多いのが縫い目です。
ウインドブレーカーは何枚ものパーツを縫い合わせて作られていて、縫い目には針の穴が一列に並んでいます。
防水の生地を使っていても、この穴をふさいでいなければ、肩や腕の縫い目から雨が入ります。
そこで穴の裏側に防水のテープを熱で貼り、水の通り道をふさぐ処理を「シームテープ処理」と呼びます。
商品説明に「シームテープ」「シームシーリング」の記載があるかどうかで、縫い目から入る雨への強さは大きく変わります。
縫い目の次に水が入りやすいのは、前のファスナーと袖口、フードのまわりです。
ファスナーは務歯(むし)と呼ばれる歯が噛み合う構造で、歯と歯のすき間から雨が入ります。
そのため、上から布のフラップでファスナーを覆うか、表面を樹脂でふさいだ止水ファスナーを使うかのどちらかで対策されています。
どちらも無いファスナーは、正面から受ける雨に弱いと考えてください。
「防水と書いてあるのに濡れた」という評価の多くは、生地の性能ではなく、こうした縫い目や開口部の作りで起きています。生地の表記だけで判断せず、縫い目とファスナーまで確かめると失敗が減ります。
防水ウインドブレーカーを選ぶ4つの基準
タグの表記が「防水」か「撥水」か
最初に見るのは、商品説明や下げ札に書かれた言葉です。
「撥水」とあれば表面で水をはじくだけで、浸水は防げません。
「防水」「防水透湿」とあれば、生地の層で水を止める作りです。
撥水のウインドブレーカーは、短時間の小雨や風よけには向いていますが、傘の代わりにはなりません。雨の中を長く歩く予定があるなら、防水と明記されたものを選んでください。
耐水圧は雨の強さと当たる時間で考える
耐水圧は、生地がどれだけの水の圧力に耐えるかを示す数値で、大きいほど強い雨や長い雨に耐えます。リュックの肩ベルトが当たる部分や、座ったときのお尻のように、圧力がかかる場所から先に水が入る点も覚えておくと判断しやすくなります。
耐水圧を表記していない製品もあり、その場合は生地の比較ができません。耐水圧と透湿性の両方から選ぶ考え方は、耐水圧と透湿性で選ぶ防水ジャンパーの記事で解説しています。
透湿性は運動量で必要な度合いが変わる
透湿度は、生地が汗の水蒸気をどれだけ外に逃がせるかを示す数値です。歩くだけの通勤なら汗の量は限られますが、走る・自転車をこぐ・坂を登るといった運動では、透湿性の低い防水ウインドブレーカーはすぐに内側が湿ります。
透湿度の表記が無い製品でも、脇の下や背中に通気口(ベンチレーション)があれば、熱と湿気を逃がす助けになります。
フードと袖口の作り(パーカー型かどうか)
フード付きのパーカー型は、頭と首まわりの雨を防げる一方で、フードが浅いと横風で顔に雨が吹き込みます。
フードの周囲を絞るドローコードや、ひさしの硬さがあるかを見てください。
袖口は面ファスナーやゴムで手首に密着させられるものが、腕を上げたときの浸水を抑えます。
撥水パーカーとの違いは撥水パーカの素材と加工の違いで解説しています。
防水・撥水ウインドブレーカーのタイプ別比較
ウインドブレーカーは、水を止める仕組みで大きく3タイプに分かれます。同じ「雨に強い」という説明でも、どの層で水を止めているかで向く場面が違います。
| タイプ | 防水の仕組み | 向いている場面 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 撥水加工のみ | 生地の表面で水滴をはじく | 風よけ、短時間の小雨、ランニング | 雨が続くと生地を水が通る。洗濯や摩擦で撥水が落ちる |
| 防水コーティング | 生地の裏に樹脂を塗って水を止める | 運動量の少ない通勤・通学、送迎 | 透湿性が低いと内側が汗で湿る。経年で樹脂が劣化する |
| 透湿防水フィルム | 水滴は通さず水蒸気は通す膜を生地に貼り合わせる | 登山、自転車、雨の中での長時間の活動 | しなやかさが落ちやすい。表面の撥水が落ちると透湿性も下がる |
透湿防水フィルムのタイプでも、表面の撥水は別に必要です。
表面が水を吸って濡れた膜になると、内側の水蒸気が外へ出られなくなり、蒸れを感じやすくなります。
撥水タイプの生地や加工の差は、撥水ウインドブレーカーの生地加工の選び方で解説しています。
用途別に見る防水ウインドブレーカーの選び方
通勤・通学
歩く時間が短く、汗をかく量も少ないなら、防水コーティングのタイプで足ります。
優先したいのは縫い目のシームテープ処理と、カバンの肩ベルトが当たる部分の強さです。
スーツやジャケットの上に羽織るなら、袖丈と着丈がインナーより長いかどうかを確かめてください。
荷物ごと雨を防ぎたい日は、リュックごと覆える防水ポンチョの選び方で解説しているポンチョと使い分ける方法もあります。
ランニング・自転車
汗の量が多いので、透湿性を最優先にしてください。
小雨が中心で走る時間が短いなら、撥水加工のみの軽いタイプでも用途に合います。
雨の中を長く走るなら透湿防水フィルムのタイプを選び、背中や脇のベンチレーションがあるかも見ておくと、内側の湿りを抑えられます。
自転車なら前傾姿勢で背中が出ないよう、後ろの丈が長い作りのものが向いています。
登山・キャンプ
天候が急に変わり、雨の中を何時間も動くことがあるため、透湿防水フィルムのタイプでシームテープ処理があるものを選んでください。
山ではウインドブレーカーとして風よけに使う場面と、雨具として使う場面の両方があります。
雨具として使う予定があるなら、耐水圧を表記している製品から選ぶと比較ができます。
メンズ・レディースの防水ウインドブレーカーのサイズ感
ウインドブレーカーは上に羽織る服なので、普段のシャツと同じサイズで選ぶと、フリースや薄手のダウンを中に着たときに腕が動かしにくくなります。冬にも使うなら、中に着る服を決めてからサイズ表の身幅と袖丈を見てください。
メンズとレディースでは、同じ表記サイズでも肩幅・身幅・着丈の比率が製品によって異なります。男女どちらでも着られるユニセックス表記の製品は、メンズの寸法を基準にしている場合があるため、サイズ表の実寸を確かめてから選ぶと失敗が減ります。
大きすぎるサイズにも注意が必要です。
袖や裾が余るとそこから風と雨が入り、袖口を絞っても手首との間にすき間が残ります。
防水の性能は、体に合ったサイズで着て初めて発揮されると考えてください。
ブランド独自の素材名はどう読めばいいか
防水ウインドブレーカーの商品説明には、ブランドが独自に名付けた素材名が並ぶことがよくあります。名前だけでは中身が分からないので、素材名の後ろに書かれた説明を読んでください。
確かめたいのは、まず「防水透湿」と書かれているか、それとも「撥水」「防風」までにとどまるかです。
防風を前面に出した素材は、風は止めても雨の中での使用を想定していないことがあります。
そのうえで耐水圧と透湿度の数値、シームテープ処理の有無が書かれているかを見ます。
数値まで公開しているブランドの製品なら、別のブランドの製品とも同じ基準で比べられます。
反対に、素材名だけが大きく書かれて数値も構造の説明も無い場合は、どの程度の雨に耐えるのかが商品ページでは分かりません。
メーカーの公式サイトの製品ページに詳しい仕様が載っていることもあるので、比べる前に確認してください。
生地と加工の違いはウィンドブレーカーの撥水生地と加工の違いでも解説しています。
防水ウインドブレーカーで買ってから後悔しやすい点
新品のうちは水をよくはじいても、着ているうちに表面の撥水は落ちていきます。
撥水が落ちた防水ウインドブレーカーは、生地の表面が水を吸って重くなり、透湿防水のタイプでは蒸れも増えます。
洗濯表示に従って洗い、汚れや皮脂を落とすと撥水が戻ることがあります。
柔軟剤は撥水を妨げることがあるので、製品の取扱説明を確かめてから使ってください。
防水コーティングのタイプは、裏の樹脂が年数とともに劣化し、べたつきや剥がれが起きることがあります。湿ったまま丸めて保管すると劣化が早まるため、使ったあとはハンガーにかけて乾かしてから収納してください。
リュックとの擦れも見落としやすい点です。
肩ベルトと背中の当たる部分は生地が擦れて撥水が先に落ち、そこから湿りやすくなります。
寒い時期の雨対策としてアウターを1枚にまとめたいなら、撥水ダウンと防水ダウンの違いも比べておくと選択肢が広がります。
よくある質問
撥水のウインドブレーカーに防水スプレーをかければ防水になりますか
なりません。
防水スプレーは表面の撥水を補うもので、生地に水を止める層を作るわけではありません。
表面で水をはじく力は戻りますが、雨が当たり続ければ生地を水が通ります。
防水ウインドブレーカーとレインウェアは何が違いますか
呼び方に決まった基準はありません。
違いが出るのは作りで、雨具として使うことを前提にしたレインウェアは、シームテープ処理やフードの作りまで雨を想定しています。
ウインドブレーカーとして売られている製品は、防風と軽さを優先していることがあるため、縫い目とファスナーの仕様を確かめてください。
透湿防水のウインドブレーカーなら蒸れませんか
蒸れは減りますが、なくなりはしません。
透湿性には限度があり、汗の量が多い運動では外へ出しきれない水蒸気が内側に残ります。
表面の撥水が落ちても透湿性は下がるので、手入れを続けることも必要です。
メンズの防水ウインドブレーカーを女性が着てもいいですか
着られます。
ただし同じ表記サイズでも肩幅や袖丈が大きく作られていることがあるため、サイズ表の実寸で選んでください。
袖や裾が余ると、そこから雨と風が入ります。
まとめ
防水ウインドブレーカーは、表記が防水か撥水か、耐水圧と透湿度、縫い目のシームテープ処理、フードと袖口の作りの4点で選べます。生地の性能が高くても、縫い目やファスナーから雨は入ります。
通勤・通学なら防水コーティングのタイプでシームテープ処理があるもの、ランニングや自転車なら透湿性を優先、登山やキャンプなら耐水圧を表記した透湿防水フィルムのタイプが向いています。ぜひ本記事の4つの基準を参考に、手元の候補のタグと商品説明を見比べてください。


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