登山防水グローブの選び方|保温と防水層で決まる快適さ
稜線で2時間ほど雨に打たれたあと手袋を外すと、指の付け根がじっとり冷えていました。
この濡れ方は、生地の表面よりも、手袋の中に防水層がどう入っているかと、保温層が水を吸ったかどうかで起きています。
登山防水グローブは、外側・中間・肌側の3層のうちどこで水を止め、どこで熱を保つかの組み合わせで快適さが分かれます。
表面に撥水加工があるだけの手袋は、水をはじく間は乾いていますが、縫い目や生地に水が染み込めば浸水を防げません。
防水と書かれていても、袖口から入る雨と内側の汗までは止められません。
本記事では、防水層が手袋のどの位置に入っているかの見分け方と、雨の低山・雪山での組み合わせ方を解説します。

なんでも防水したい編集部
「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
登山防水グローブが「防水なのに濡れる」理由
手首から水が入るのが、いちばん多い経路です。
手袋本体に防水層があっても、カフ(手首を覆う筒の部分)が短く、レインウェアやパーカーの袖口との重なりが浅いと、腕を上げた瞬間に雨が袖を伝って手袋の中へ流れ込みます。
ストックを握って腕を振る登山では、この動作が何百回も繰り返されます。
次に多いのが内側からの濡れです。
登りで手が温まると汗をかき、防水層の内側に水分がたまります。
防水層が透湿しない素材なら汗は外へ逃げず、保温材が湿って冷えます。
外から入った水と区別がつかないため「浸水した」と感じますが、実際には防水層は破れていないことも少なくありません。
3つ目は、表地の撥水が落ちた状態です。
防水透湿膜を挟んだ手袋でも、表地が水を吸って重くなると膜の外側に水の層ができ、汗を外へ逃がせなくなります。
冷たい水を含んだ表地は手の熱を奪い続けるので、乾いていても指先が冷えます。
防水層・保温層・表地の撥水のどれが弱かったのかを切り分けると、次に選ぶべき手袋の形が分かります。
登山防水グローブを選ぶ4つの軸
防水層が手袋のどこに入っているか
防水透湿膜を表地と裏地のあいだに袋状に挟む作りと、表地に膜を貼り合わせる作りがあります。
袋状に挟む作りは膜が独立しているぶん、濡れた手を抜くときに内側の裏地ごと引き出されることがあり、濡れた手で着け直すのに手間取ります。
貼り合わせる作りは内側がずれにくい一方、手袋全体がやや硬くなりがちです。
製品ページに構造の記載があれば、どちらの作りかを先に確認してください。
保温層の厚みと指先の動き
保温材が厚いほど暖かくなりますが、ザックのバックルやファスナー、地図の操作がしにくくなります。
厚手1枚で済ませるより、薄手のインナー手袋と防水のオーバー手袋を重ねるほうが、行動中と休憩中で調整しやすいでしょう。
冷えへの備えを重視する場合の素材条件は、防寒防水手袋で指先の冷えと蒸れを防ぐ素材の条件で解説しています。
カフの長さとパーカー・ジャケット袖との重ね方
手首の短いショートカフは袖の内側に入れ、長いガントレットカフは袖の外側にかぶせます。
雪が入る冬山では外側にかぶせる長いカフ、袖口の締まるレインジャケットと組み合わせる雨の山では内側に入れる短いカフが扱いやすいです。
手持ちのパーカーやジャケットの袖口がどちらに合うかで、選ぶカフの形が決まります。
内側の汗を逃がせるか
防水層が透湿性をもつかどうかで、登りの蒸れ方が変わります。
透湿の記載がない防水手袋は、短時間の作業や休憩用と考えておくと失敗しません。
インナーが取り外せる手袋なら、汗で湿った内側だけを替えたり、山小屋で乾かしたりできます。
防水と撥水で分けた登山用手袋の比較表
同じ「雨に強い手袋」でも、水を止めている仕組みはタイプごとに違います。撥水どまりのものと防水層をもつものは、表示が似ていても別物として比べてください。
| タイプ | 防水の仕組み | 向いている場面 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 撥水シェル手袋 | 表地の撥水加工で水をはじく(浸水は防げない) | 小雨・霧・風よけ | 本降りでは縫い目や生地から染みる |
| 防水透湿膜入りの5本指手袋 | 表地と裏地のあいだの膜で水を止め、汗を逃がす | 雨の低山〜残雪期の行動中 | 表地の撥水が落ちると蒸れやすい |
| 防水のオーバー手袋とインナーの2枚組 | 外側の防水シェルで水を止め、内側で保温する | 寒暖差の大きい山行・冬山 | 重ねると細かい作業がしにくい |
| 防水ミトン | 指を分けない袋状のシェルで水を止める | 厳冬期の稜線・長い休憩 | ストック操作以外の手作業に向かない |
防水透湿の仕組みは手袋に限った話ではなく、上着でも同じ考え方で選びます。膜の透湿性でどう快適さが変わるかは、防水ウインドブレーカーの透湿性による快適さの違いで解説しています。
山行シーン別に見る登山防水グローブの絞り込み
春〜秋の雨の低山
気温が高い時期の雨なら、防水透湿膜入りの薄手5本指手袋を優先してください。
保温よりも、汗を逃がせることと手が動かしやすいことのほうが大事です。
カフは短めにしてレインジャケットの袖の内側へ入れると、腕を振っても水が入りにくくなります。
残雪期・初冬の山
行動中は暑く、止まると一気に冷えます。
薄手のインナーと防水のオーバー手袋を分けて持つと、登りではインナーだけ、稜線では重ねて使うという切り替えができます。
替えのインナーを1組ザックに入れておくと、濡れたときの逃げ道になります。
厳冬期の雪山
雪が手首から入らないよう、袖の外側にかぶせる長いカフを選んでください。
指先の冷えが強い人は、防水ミトンを予備として持つと安心です。
スノースポーツ向けの上着と組み合わせる場合は、スノボ用撥水パーカーの防水性と動きやすさの違いで解説している袖口の作りも参考になります。
メンズ・レディースとブランドで変わる防水グローブのサイズ
手袋のサイズ表記は、ブランドごとに基準が違います。
同じMでも、手のひら周りで決めるブランドと中指の長さで決めるブランドがあり、メンズとレディースでは指の長さと手のひらの幅の比率も異なります。
購入前に、そのブランドのサイズ表が何を測る前提なのかを確かめてください。
登山用は、指先に少し余裕がある程度が適しています。
指先が手袋の先端に当たると、そこから熱が奪われ、圧迫で血の巡りも悪くなります。
インナー手袋を重ねる予定なら、インナーを着けた状態で合わせるのが前提です。
メンズの小さいサイズとレディースのサイズが重なる範囲では、指の長さが合うほうを選ぶとよいでしょう。
女性向けのサイズの見方は防水手袋レディースのサイズと素材の選び方で解説しています。
登山防水グローブで買ってから後悔しやすい点
洗えるかどうかは、買う前に表示を見てください。
防水透湿膜入りの手袋は、洗濯方法を誤ると膜や接着部が傷み、皮脂や汗の汚れを放置すれば透湿性が落ちます。
洗濯表示と、メーカーが推奨する洗剤の種類が書かれていれば、それに従います。
乾かし方でも差が出ます。
濡れたまま丸めてザックに入れると、内側が乾かず、翌日は冷たい手袋をはめることになります。
山小屋ではストーブの真上など高温の場所を避け、裏返せるものは内側を風に当ててください。
表地の撥水は、使ううちに確実に落ちていきます。
水が玉にならず生地に染みるようになったら、撥水剤で表地を補ってください。
上着の撥水がどう落ち、どう補うかは撥水パーカの素材と加工で変わる着心地で解説しています。
よくある質問
撥水の手袋だけで雨の登山に行けますか
小雨や霧までなら使えますが、本降りでは浸水します。
撥水は水をはじくだけで、生地や縫い目から染み込む水は止められません。
雨の予報が出ている山では、防水層をもつ手袋を持っていってください。
防水手袋の中が濡れるのは故障ですか
故障とは限りません。
登りでかいた汗が内側にたまったり、袖口から雨が入ったりしても同じ濡れ方になります。
カフと袖の重ね方を見直し、透湿性のある手袋に替えると改善するでしょう。
1双で通年使えますか
難しいです。
夏の雨と冬の雪では必要な保温量が大きく違います。
薄手のインナーと防水のオーバー手袋を分けておけば、組み合わせを変えて季節をまたげます。
釣りや作業用の防水手袋を登山に流用できますか
水を止める点では使えますが、透湿性や保温層の作りが登山向けではないものもあります。長く歩く山行では、汗を逃がせるかどうかを製品表示で確認してください。
まとめ
登山防水グローブは、防水層が手袋のどこに入っているか、保温層の厚み、カフと袖口の重ね方、汗を逃がせるかの4点で選びます。撥水だけの手袋と防水層をもつ手袋は、雨の強さで使い分けてください。
雨の低山なら薄手の防水透湿5本指、残雪期ならインナーとオーバーの2枚組、厳冬期なら長いカフとミトンの予備が基本です。
サイズはブランドのサイズ表の基準を確かめ、インナーを着けた状態で指先に余裕があるかを見てください。
ぜひ本記事の4つの軸を参考に、次の山行で手を冷やさない1双を選んでください。


![[ラドウェザー] 手袋 メンズ 防寒 完全防水 スマートフォン対応 防寒グローブ 防寒手袋 バイク 自転車 グローブ 防](https://m.media-amazon.com/images/I/510zTiONsWL._SL500_.jpg)
