撥水加工靴の使い方|効果を保つ手入れと再加工の目安とは
撥水加工のスニーカーで雨の中を30分歩いたら、つま先と甲の縫い目から靴下まで濡れていた。
これは撥水加工の故障ではなく、撥水という仕組みの限界です。
撥水加工靴は表面で水をはじくだけで、浸水を止める膜は持っていません。
そのため撥水加工靴は、「どこまで濡れに耐えるか」を知ったうえで使い、はじく力が落ちたら塗り直す前提で付き合う靴です。本記事では、水滴が玉にならなくなったときの再加工のタイミングと、撥水スプレー前に汚れを落とす手順を解説します。

なんでも防水したい編集部
「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
撥水加工靴が雨で濡れるのはなぜか
撥水加工は、生地の繊維一本一本の表面に水をはじく成分を付着させる加工です。
水滴は玉になって転がり落ちますが、繊維のすき間そのものはふさがっていません。
小雨や短時間の水はねなら表面で処理できても、水たまりを踏んで水圧がかかったり、濡れた状態が長く続いたりすると、水はすき間から内側へ入ります。
防水シューズとの違いはここにあります。
防水をうたう靴の多くは、アッパーの内側に水を通さない膜(メンブレン)を入れたり、ラバーのように水を通さない素材で覆ったりして、浸水そのものを止める構造になっています。
撥水加工靴にはこの膜がありません。
縫い目も弱点になります。
針穴は生地に開いた小さな穴なので、表面の撥水加工ではふさげず、甲やつま先の縫い目、靴ひもの通し穴、履き口から水が回り込みます。
「撥水と書いてあったのに濡れた」は、たいていこのどれかが原因です。
撥水加工靴を選ぶときに見る4つの点
スニーカーは「撥水」と「防水」の表記を見分ける
アディダスやニューバランスなどのスポーツブランドのスニーカーでも、同じシリーズの中に撥水加工だけのモデルと防水構造のモデルが混在することがあります。
商品ページで「撥水」とあれば表面加工、「防水」とあれば膜や素材で浸水を防ぐ構造と読み分けてください。
どちらに当たるかはモデルごとに異なるので、ブランド名ではなく個別の表記で判断します。
アッパー素材が再加工に向くか
撥水加工はいずれ落ちるため、アッパー素材に撥水スプレーを重ねられるかどうかで長く使えるかが変わります。ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は再加工しやすく、スエードや表革は「革対応」と表示された撥水スプレーを選ぶ必要があります。
縫い目の数と位置
つま先や甲に縫い目が多いデザインほど、水が入り込む経路も増えます。一枚の生地で甲を覆うニット系や、つま先を樹脂で補強したタイプは、縫い目からの浸水が起きにくい形です。
ソールと履き口の高さ
水たまりで最初に水が当たるのは、ソールとアッパーの境目です。ソールの立ち上がりが高い靴は、浅い水たまりならアッパーに水が届きにくくなります。
撥水スニーカーと防水シューズのタイプ比較
撥水加工靴だけで足りるかどうかは、ほかのタイプと並べると判断しやすくなります。
| タイプ | 防水の仕組み | 向いている場面 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 撥水加工のみの靴 | 表面で水をはじく | 小雨、短い移動、水はね対策 | 水圧や長時間の雨で浸水し、加工は使ううちに落ちる |
| 防水メンブレン入りの靴 | 内側の膜で浸水を止める | 雨の日の通勤、長時間の歩行 | 履き口より上から入った水は防げず、通気性は製品によって異なる |
| ラバー一体成型の靴(長靴タイプ) | 水を通さない素材で覆う | 大雨、水たまりの多い道 | 蒸れやすく、通勤服には合わせにくい |
| 撥水加工靴+防水シューズカバー | 上から覆って水を遮る | 手持ちの靴を雨の日だけ守りたいとき | 着脱の手間があり、サイズが合わないとずれる |
雨の日にも同じ靴で出かけたいなら、カバーで補う方法もあります。シューズ防水カバーのサイズと素材の選び方で解説しています。
撥水加工靴の使い方|履く前・雨の日・帰宅後
購入時に撥水加工されている靴でも、縫い目や靴ひも周りは加工が手薄なことがあるので、履き始める前に撥水スプレーを重ねておくと安心です。
吹き付けは屋外か換気のよい場所で行い、製品に記載された乾燥時間を守ってから履いてください。
乾ききる前に履くと、撥水成分が繊維に定着しません。
雨の日は、水たまりを踏まないことがいちばんの対策になります。撥水加工はしぶき程度なら防げても、水に沈めれば浸水するので、深い水たまりの多いルートでは別の靴を選ぶほうが確実です。
帰宅後は、表面の泥や砂をブラシで落としてから乾かします。
汚れが残ったままだと、そこから水がなじみやすくなり、次に履いたときのはじき方が落ちます。
中が湿っていれば丸めた新聞紙を詰め、風通しのよい日陰に置いてください。
ドライヤーやヒーターの熱を直接当てると、接着部分やソールが変形するおそれがあります。
撥水加工の効果を保つ普段の手入れ
撥水加工が落ちる原因の多くは、摩擦と汚れです。歩くたびに屈曲するつま先の付け根や、かかとの擦れる部分から先にはじかなくなるのはそのためです。
汚れは乾いたブラシで落とすのが基本で、それで取れないときだけ固く絞った布で拭きます。
丸洗いや洗剤の使用は撥水成分を流してしまうので、洗った後は必ず再加工が必要になると考えておいてください。
洗濯機で洗える表示のある靴でも、撥水性は洗うたびに下がります。
保管も見落とされがちです。
湿気の多い下駄箱に入れたままにすると、生地にカビや臭いが出て、撥水スプレーをかける前の下地づくりに手間がかかります。
数足を順番に履き、1足を連日履き続けないようにすると、乾く時間を確保できます。
撥水加工靴の再加工の目安と撥水スプレーの選び方
再加工の時期は日数ではなく、水のはじき方で決めてください。
表面に水を数滴落とし、玉にならずに染み込んで生地の色が濃くなったら、撥水加工が落ちています。
丸洗いの後と、長雨の中で履いた後も、確かめるタイミングになります。
再加工の前には、汚れを落として完全に乾かします。
泥や皮脂の上から撥水スプレーを吹いても、成分が繊維まで届かず、ムラになりやすいからです。
そのうえで全体に薄く均一に吹き、縫い目と靴ひもの通し穴は少し丁寧にかけてください。
一度に厚く吹くより、乾かしてから重ねるほうがムラを抑えられます。
撥水スプレーは主にフッ素系とシリコン系に分かれます。
フッ素系は繊維一本一本をコーティングするので通気性を保ちやすく、革やスエードにも使える製品が多いタイプです。
シリコン系は表面に膜を作るため水をはじく力は強い一方、通気性が下がりやすく、革によってはシミになることがあります。
対応素材は製品によって異なるので、缶の表示でアッパー素材が対象に含まれているか確認してください。
撥水加工靴が向く場面・向かない場面
通勤・通学
駅まで数分の移動で小雨程度なら、撥水加工靴で足ります。
雨の中を長く歩く日が多いなら、防水構造の靴を優先してください。
通勤向けの選び方は通勤と雨天で変わるメンズ防水靴の選び方で、スーツに合わせる場合は見た目と機能を両立するビジネス防水シューズで解説しています。
アウトドア・旅行
ぬかるみや濡れた草地を歩くなら、撥水加工だけでは足りません。メンブレン入りのシューズか、縫い目まで考えた浸水に強いブーツの生地と縫い目を基準に選んでください。
子どもの靴
子どもは水たまりに入ることを前提に考えるほうが現実的です。撥水加工靴は泥はね対策として使い、雨の日は長靴タイプと使い分けるのが確実です。
撥水加工靴で後悔しやすい点
いちばん多いのは、撥水を防水と同じものだと考えて雨の日に履き、浸水するケースです。商品名に「レイン」や「ウェザー」と付いていても、表記が撥水なら浸水は防げません。
次に、撥水加工がずっと続くと考えてしまう点があります。新品時のはじき方は、摩擦や洗濯で必ず落ちていくので、再加工を前提にした素材を選んでおかないと、撥水の効果が早く消えたように感じます。
サイズ感にも注意が必要です。
雨の日に厚手の靴下を合わせると、普段のサイズでは窮屈になることがあります。
歩きやすさの違いは雨の日に歩きやすいメンズ防水スニーカーで解説しています。
よくある質問
撥水加工靴は雨の日に履けますか?
小雨や短い移動なら履けます。ただし水たまりや長時間の雨では縫い目や生地のすき間から浸水するので、雨の中を長く歩く日は防水構造の靴を選んでください。
撥水加工靴を洗うと撥水性は落ちますか?
落ちます。洗剤と水で撥水成分が流れるため、洗って乾かした後に撥水スプレーで再加工してください。
撥水スプレーは革靴にも使えますか?
「革対応」と表示された撥水スプレーなら使えます。シリコン系は革によってシミになることがあるので、目立たない場所で試してから全体に吹いてください。
撥水と防水はどちらを選べばいいですか?
雨の中を歩く時間で選びます。
短時間の水はね対策なら撥水、長時間の雨や水たまりを避けられない道なら防水です。
用途別の考え方は用途で変わるメンズ防水シューズの選び方で解説しています。
まとめ
撥水加工靴は表面で水をはじく靴で、浸水を止める膜は持っていません。選ぶときは「撥水」か「防水」かの表記、再加工しやすいアッパー素材かどうか、縫い目の多さ、ソールの高さを確かめてください。
短い通勤や小雨なら撥水加工靴で足り、長く歩く雨の日やアウトドアでは防水構造の靴が向いています。
水が玉にならなくなったら、汚れを落としてから撥水スプレーで塗り直す時期です。
ぜひ本記事の再加工の目安を参考に、手持ちの撥水加工靴のはじき方を一度確かめてください。

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