SHARE:

防水中継ボックスを使わない屋外配線はなぜよくないのか

屋外コンセントから延ばした電線の接続部が、ビニールテープを3重に巻いただけの状態で外壁に沿わせてある。取り付けた直後は照明も問題なく点きますが、何年か経つとテープの端がめくれ、黒くなった粘着剤が垂れていることがあります。

屋外配線が長持ちするかどうかは、接続部を防水中継ボックスに収めているかで大きく変わります。

テープは表面の水をはじいても、気温の変化で伸び縮みするうちに隙間ができ、入り込んだ水の逃げ場がありません。

ボックスに収めればパッキンで雨を止めつつ内部に空間を確保でき、蓋を開けて接続部の状態を確かめることもできます。

本記事では、ケーブルの引き込み口を下に向ける理由と、IP表記の2桁目の数字の読み方を解説します。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

防水中継ボックスを使わない接続部から水が入る仕組み

テープで巻いた接続部が濡れるのは、真上から雨が当たるときとは限りません。

電線の被覆とテープの境目に付いた水は、細い隙間を伝って奥へ入り込みます。

外壁を流れ落ちる雨がケーブルを伝い、接続部まで運ばれることもあります。

もうひとつの入り口が温度差です。

日中に温まった接続部が夜に冷えると、内部の空気が縮んで外の湿った空気を吸い込みます。

これが毎日繰り返されると、密閉したつもりの部分にも少しずつ水分が溜まっていきます。

さらに屋外のテープは紫外線で粘着力が落ち、巻き終わりから浮いてくるため、隙間は年々広がる一方です。

水が届いた接続部では、銅線や端子の腐食が進みます。漏電でブレーカーが落ちる、接触が悪くなって発熱する、といった症状はこの段階で起きます。

防水シートやブルーシートを上からかぶせて雨よけにする方法もありますが、横から吹き込む雨や結露は防げません。

ブルーシートは資材や薪の雨よけには向いていても、電気の接続部を守る用途には向かないのです。

シート自体の選び方は防水ブルーシートの厚みとハトメ数の見方で解説しています。

防水中継ボックスの選び方で確かめる4つの条件

IP表記の2桁目の数字

防水中継ボックスの防水性能は「IP◯◯」の形で表記され、1桁目が粉じん、2桁目が水に対する保護を表します。

2桁目が4ならあらゆる方向からの水しぶき、5なら噴流水、6なら強い噴流水が対象です。

7は一定条件下での一時的な水没までを想定した数字で、4〜6はいずれも水没を想定していません。

軒下で雨がたまに吹き込む程度の場所と、雨や散水ホースの水が直接当たる場所では、必要な数字が違います。設置場所に何の水がどの方向から当たるかを先に考え、それに見合う表記の製品を選んでください。

ケーブルの引き込み口の構造

本体がどれだけ密閉されていても、電線を通す穴から水が入れば意味がありません。

引き込み口には、ナットを締めるとゴムが被覆に密着するケーブルグランド式と、ゴム製のブッシングに切り込みを入れて通す方式があります。

どちらも対応するケーブルの太さが決まっているので、使う電線の外径に合うかを必ず確かめましょう。

内部の容積と収納のしやすさ

接続部のコネクタやケーブルの余りを無理に押し込むと、蓋が浮いてパッキンが均一に当たらなくなります。中に収納する部品の数と電線の本数を数え、余裕のある内寸を選んだほうが確実です。

本体の材質と取り付け方

屋外で使う樹脂製ボックスは、紫外線で表面が劣化します。

屋外用・耐候性と明記された製品を選んでください。

壁に固定するねじ穴がパッキンの外側にあるかどうかも、見落としやすい部分です。

防水中継ボックスのタイプ別の違い

形状や蓋の留め方で分けると、屋外配線に使う中継ボックスはおおむね次の4タイプに分かれます。

タイプ防水の仕組み向いている場面弱点
パッキン付きねじ止め蓋タイプ蓋の周囲のパッキンを複数のねじで均一に押さえる一度設置したら長く開けない外壁の配線点検のたびにねじを外す手間がかかる
ヒンジ・ワンタッチ蓋タイプ留め具で蓋を押し付けてパッキンを密着させる点検や配線の変更を頻繁にする場所留め具が緩むとパッキンの当たりが弱くなる
ケーブルグランド付きタイプ引き込み口のゴムを締め付けて被覆に密着させる雨が直接当たる場所や地面に近い場所対応するケーブル径の範囲が限られる
延長コード接続用カバータイプ差し込みプラグとコンセントの接続部を丸ごと覆う庭のイルミネーションなど一時的な配線固定配線の接続には使えない

固定配線の接続部を長期間守るなら、ねじ止め蓋かケーブルグランド付きのタイプが候補になります。季節ごとに付け外しする延長コードなら、接続部を覆うカバータイプのほうが扱いやすいでしょう。

屋外の場所別に見る防水中継ボックスの絞り込み

外壁の照明・防犯カメラ

高い位置に付ける機器は、外壁を伝う雨がケーブルに沿って流れてきます。

引き込み口を下向きにでき、ケーブルグランドで締められるボックスを優先してください。

点検の頻度が低いので、ねじ止め蓋でも不便はありません。

庭のイルミネーション・延長コード

延長コード同士の接続部は芝生や地面に置かれやすく、水たまりに浸かる危険があります。

接続部を覆うカバータイプを使い、さらに地面から浮かせて固定してください。

水没を想定していない表記の製品を、水がたまる場所に置いてはいけません。

地面に近い設備まわり

散水用のタイマーやポンプの近くは、跳ね返りの水や散水が直接かかります。

2桁目の数字が大きい表記の製品を選び、ボックスの設置高さも地面から離してください。

機器側の等級は屋外で使うタイマーのIP等級の目安で、操作部分は屋外設置のスイッチに必要な防水等級で解説しています。

防水中継ボックスを付けたあとで後悔しやすい点

最も多いのは、ケーブルを上から引き込んでしまう失敗です。

引き込み口が上を向いていると、ケーブルを伝ってきた雨が口の周りに溜まり、ゴムのわずかな隙間からでも中に入ります。

ケーブルを下から入れ、入る手前で一度たるませておけば、水はたるみの最下部から落ちていきます。

結露も見落とされがちです。

完全に閉じたボックスでも、温度差で内部に水滴が付くことがあります。

水抜き穴の有無は製品によって異なるので、仕様に記載がある製品なら穴を下側に向けて取り付けてください。

点検で蓋を開けたあとは、パッキンの状態を確かめましょう。ひび割れや潰れ癖があるまま閉じると、元の防水性能は出ません。

電線同士をつなぐ固定配線の作業は、原則として電気工事士の資格が必要な工事に当たります。ボックスを買う前に、自分で作業してよい範囲なのかを確かめておいてください。

よくある質問

ビニールテープを厚く巻けば防水中継ボックスの代わりになりますか

なりません。

厚く巻いても被覆との境目から水は伝わり、温度差で湿った空気も入り込みます。

紫外線で粘着力が落ちれば巻き終わりから浮いてくるため、屋外ではボックスに収めてください。

屋内用の中継ボックスを軒下で使ってもよいですか

避けてください。軒下でも横殴りの雨や結露で水は入ります。屋外用と明記され、IP表記のある製品を使いましょう。

防水中継ボックスの取り付けは自分でしてもよいですか

延長コードの接続部をカバーで覆う程度なら資格は要りません。電線同士を接続する固定配線の作業は、原則として電気工事士の資格が必要です。

中継ボックスの中に水が入っていたらどうすればよいですか

まずブレーカーを切ってください。端子に腐食があれば接続をやり直す必要があり、資格を持つ電気工事店に点検を依頼するのが安全です。

まとめ

防水中継ボックスを使わない屋外配線は、電線を伝う水と温度差で吸い込む湿気を止められません。選ぶときはIP表記の2桁目、ケーブルの引き込み口の構造、内部の容積、屋外用の材質の4つを確かめてください。

外壁の照明やカメラならケーブルグランド付きで下から引き込めるもの、庭の延長コードなら接続部を覆うカバータイプが合います。地面に近い場所では2桁目の数字が大きい表記の製品を選び、設置高さも地面から離しておきましょう。

ぜひ本記事の4つの条件を参考に、設置場所の水の当たり方に合った防水中継ボックスを選んでください。

あなたへのおすすめ