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生活防水とはどこまで?完全防水と混同しやすい表記

「生活防水」は、雨に少し当たる、手洗いのときに水がはねる——そのくらいを想定した言葉です。

水に沈める使い方は含みません。

ただし、ここが厄介なところで、この表現にJIS上の定義はありません。

メーカーが独自に使っている言葉です。

つまり「生活防水」と書かれた2つの製品が、同じ性能とは限らないということ。確かめる先は、その横に小さく書かれているIPX◯の表記です。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

生活防水とは規格用語ではない、という前提から

電気機械器具の防水・防じん性能は、JIS C 0920:2003(国際規格 IEC 60529 と一致)で等級として定められています。

IPX4、IPX7、IP68といった表記がそれです。試験方法と合格条件が文章で決まっているため、同じ等級なら同じ試験を通過しています。

一方の「生活防水」は、この規格のどこにも出てきません。日常生活で困らない程度、という意味合いでメーカーが使う説明的な表現です。

だから「生活防水だから安心」と読むのは危険で、実際にどこまで耐えるかは併記された等級を見るまで分かりません。取扱説明書や仕様表に等級が載っていれば、そちらが判断材料になります。

同じように定義のない言葉として「防滴」もよく使われます。家電の表記で迷ったときは、防水と防滴の違いと家電表記の読み方も合わせて確認してください。

なお「完全防水」も規格用語ではありません。メーカーがそう表記していない限り、こちらから当てはめる言葉ではないと考えてください。

生活防水で耐えられる場面と、耐えられない場面

等級の試験は、いずれも常温の真水で行われます。この一行が、日常での線引きをほぼ決めています。

比較的耐えやすい場面

小雨や霧雨のなかを短時間持ち歩く、洗面台のそばで水がはねる、濡れた手で触る、汗をかいた状態で身につける。こうした「水がかかる」場面は、IPX3やIPX4といった等級が想定している範囲に近いものです。

IPX4は、あらゆる方向からの飛まつ(水しぶき)によっても有害な影響を及ぼしてはならない、と定義されています。角度を問わず水しぶきに当たる状況を見ているわけです。

想定から外れる場面

水没は対象外です。洗面器に落とす、プールや海に持ち込む、洗濯機に入れる——これらは水しぶきの試験とは別次元の話になります。

加えて、シャワーのように水圧のかかる流れ、湯、海水、石けん水も試験条件の外。お風呂で使いたい場合は、湯温と水蒸気、シャンプーの成分が同時に来るため、等級の数字だけでは判断できません。

そもそも撥水加工と防水は別物です。

表面で水をはじいても、縫い目や隙間から浸水することはあります。

防水と撥水の違いを表記から見分ける基準で整理しています。

生活防水に近い防水等級を並べて比べる

等級試験条件想定される場面
IPX3散水ノズル 0.07L/min・本、5〜10分。鉛直から両側60度までの角度で噴霧真上から降ってくる雨に近い当たり方
IPX4揺動管方式で約10L/min・10分、または噴霧ノズル方式で表面積1m²あたり1分・最低5分角度を問わない水しぶき。横や下からのはね返りも含む
IPX5ノズル内径6.3mm・12.5L/min・距離2.5〜3m・最低3分ノズルからの噴流水がかかる状況
IPX7水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬一時的に水中に落とす程度

IPX4には試験方法が2種類あり、所要時間も異なります。

「IPX4は◯分」と一つの数字で覚えないほうが正確です。

より詳しい読み方はIPX4が日常のどこまで耐えるかの解説にまとめています。

そして最も誤解されやすい点。

等級は上位が下位を包含しません。

IPX7やIPX8は潜水の試験であり、噴流水(IPX5・IPX6)に耐えることを示すものではないのです。

両方が必要な製品では「IPX5/IPX8」のように併記されます。IPX7とIPX8の実用上の差防水等級一覧とIP・IPXの読み分けも参考になります。

完全防水と混同しやすい表記の読み方

IPX8と書いてあっても、口の閉じ方が甘ければ水は入ります。

表記の意味を取り違えたまま買うと、この種の失敗が起きます。

読み間違えやすい3点を押さえておきましょう。

まず「X」の意味。

IPXの X は、その項目を試験していない、または表示していないという意味です。

防じん性能がゼロだと宣言しているわけではありません。

次に2桁表記。

IP68のような表記は、1桁目が防じん、2桁目が防水を表します。

IP68なら耐じん形(じんあいの侵入があってはならない)かつ継続的潜水という組み合わせです。

ちなみに防じんの5は防じん形で、動作や安全性を阻害する量のじんあいが入ってはならない、という条件になります。IP68で水没しても大丈夫な条件で細かく見られます。

3つ目が気圧防水。

腕時計に使われる「◯気圧防水」は、IPXの等級とは別の指標です。

数字を並べて換算できるものではありません。

時計の表記で迷ったら10気圧防水と泳げる時計の見分け方を確認してください。

生活防水の性能は買った日から少しずつ変わる

等級は、新品を試験条件下で測った結果です。

使い続けるうちに、パッキンは硬くなり、蓋のかみ合わせも緩みます。

落下でわずかに変形すれば、そこから浸水することもあります。

カタログのIPX表記が、3年後の同じ個体に当てはまるとは限らないわけです。

だから点検の習慣が効きます。

蓋やカバーを閉めるときに砂や髪の毛を挟んでいないか、ゴム部分にひび割れや潰れがないか。

ネジ式のキャップなら最後まで回っているか。

この確認を毎回やるだけで、想定外の浸水はかなり減ります。

等級が高い製品でも、閉め忘れが一度あればそれで終わりです。

よくある質問

生活防水のスマートフォンを浴室で使えますか

試験は常温の真水で行われます。

湯や水蒸気、シャンプーなどの石けん水は条件の外です。

等級表記があっても浴室での使用を保証するものではないため、メーカーが浴室での使用について明記しているかどうかで判断してください。

生活防水と書いてあれば雨の日は気にしなくていいですか

小雨を短時間なら想定の範囲に近いものの、豪雨や横殴りの雨は水しぶきよりも厳しい条件になります。

長時間濡れ続けると接合部から浸水する可能性もあります。

濡れたあとは水分を拭き取り、端子部分は乾かしてから充電してください。

等級表記がない製品はどう判断すればいいですか

「生活防水」だけが書かれ、IPX等級の記載がない製品もあります。

その場合は性能の裏付けとなる試験条件が公開されていないため、水がかかる前提の使い方は避けるのが安全です。

表記の有無は製品によって異なります。

まとめ

生活防水とは、雨や水しぶき程度を想定したメーカー独自の表現で、JISに定義はありません。判断の軸になるのは併記されたIPX等級と、その試験条件です。

IPX4なら角度を問わない水しぶき、IPX7なら水深1mに30分間の浸漬。数字の意味を試験条件までセットで覚えておくと、店頭でも迷わなくなります。

もう一度だけ確認しておきたいのが、等級は上位が下位を含まないという点。

潜水に強い製品が噴流水に強いとは限りません。

そして等級はあくまで新品・試験条件下の話です。

表記を正しく読み、閉め忘れとパッキンの状態を毎回見る。

この2つで、濡らしたくないものはかなり守れます。

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