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防水等級の一覧と読み方|IPとIPXの違いを整理

IPX4は、あらゆる方向からの水しぶきに耐える等級です。

水没は対象外。

IPX7になると水深1mに30分沈めても浸入しない試験を通っていますが、こちらは逆に、ホースの噴流水に耐えることを意味しません。

数字が大きいほど何でも安心、という順番にはなっていないのです。

防水等級はJIS C 0920(IEC 60529と一致)で定義された8段階で、それぞれ試験のやり方が違います。表記の読み方を押さえておけば、店頭やスペック欄の「IPX5」「IP68」が自分の使い方に足りているかどうかは、その場で判断できます。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

防水等級とは何を定めた規格か

防水等級は、電気機械器具の外郭(ケース)がどの程度水の浸入を防ぐかを表す等級で、日本ではJIS C 0920:2003が規定しています。

国際規格IEC 60529と一致した内容です。

等級はIPX0からIPX8までの9区分。

それぞれに散水量・ノズル径・距離・時間といった試験条件が細かく決められており、「濡れても平気」という感覚的な話ではありません。

ここで重要なのは、試験がすべて常温の真水で行われるという点です。海水、湯、石けん水、そして水圧のかかったシャワーは試験条件の外側にあります。

IPX7を取得した製品を湯船に持ち込んだ場合、それは規格が保証していない使い方になります。等級は「この条件でなら水が入らないことを確認した」という記録であって、水に対する万能の許可証ではありません。

防水等級はどこまで耐えて、どこから耐えないのか

耐えられる場面

IPX1・IPX2は上から落ちてくる水滴、つまり結露や軽い雨だれの範囲です。IPX3で鉛直から60度までの噴霧に対応し、傾いた向きからの雨が想定に入ります。

IPX4になると角度の限定がなくなり、あらゆる方向からの飛まつに耐えます。

急な雨、洗面所での跳ね返り、汗。

この辺りが実用上の守備範囲で、詳しくはIPX4が日常のどこまで耐えられるかを等級ごとの境目とあわせて整理しています。

耐えられない場面

IPX4までは、水に沈める行為が一切含まれていません。洗面器に落とす、プールに持ち込む、洗濯機で回す——これらはIPX7以上の潜水試験の領域です。

逆にIPX7しか表示のない製品を、蛇口の水を直接当てて洗うのは避けたほうがいい。

噴流水はIPX5・IPX6の試験項目で、IPX7とは別の試験だからです。

海水や入浴は、どの等級であっても規格の外にあります。

防水等級の一覧表と試験条件

等級試験条件想定される場面
IPX0—(保護なし)水がかかる場所では使えない
IPX1散水量1mm/min相当・10分(鉛直に落下する水滴)結露、上からのわずかな水滴
IPX2散水量3mm/min相当・4方向×各2.5分(鉛直から15度の範囲)やや傾いた向きの水滴
IPX3散水ノズル0.07L/min/本・5〜10分(鉛直から両側60度までの噴霧)降ってくる雨、屋外の一時的な使用
IPX4揺動管方式 約10L/min・10分/噴霧ノズル方式 表面積1m²あたり1分・最低5分あらゆる方向からの水しぶき、跳ね返り
IPX5ノズル内径6.3mm・12.5L/min・距離2.5〜3m・最低3分ノズルからの噴流水、水道水での洗い流し
IPX6ノズル内径12.5mm・100L/min・距離2.5〜3m・最低3分強力なジェット噴流水、船舶甲板のような環境
IPX7水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬一時的な水没、落水からの回収
IPX8標準試験条件は規格に存在せず、製造業者と使用者の協定により決める継続的潜水(条件はメーカーごとに異なる)

IPX4に試験方法が2つあることに注意してください。揺動管方式と噴霧ノズル方式で所要時間が違うため、「IPX4は10分の試験」と一つに断定できません。

IPX8にはそもそも標準条件がありません。同じIPX8表記でも保証される水深と時間は製品ごとに変わるので、数字が大きいほど安心とは言えない理由は個別に確認する必要があります。

IPとIPXの違い、Xが意味するもの

IPの後ろには本来2桁の数字が入ります。

1桁目が防じん等級、2桁目が防水等級です。

IP68なら、防じん6級(耐じん形=じんあいの侵入があってはならない)と防水8級(継続的潜水)の両方を満たしている、という読み方になります。

防じん等級は0〜6の7段階で、4級が直径1.0mm以上の外来固形物、3級が直径2.5mm以上と、通す粒の大きさで区切られています。

ではIPXの「X」は何か。

その項目を試験していない、または表示していないという意味です。

性能がゼロという意味ではありません。

IPX7と書かれた製品は、防じん性能が皆無なのではなく、防じん試験の結果を表示していないだけ。

ここを「防じん性なし」と読み替えると製品選びを誤ります。

2桁表記の具体的な範囲はIP68で水没して大丈夫な条件で扱っています。

等級の数字を上下関係で読んではいけない理由

防水等級は、上位が下位を包含しません。IPX7・IPX8は潜水の試験であり、噴流水を扱うIPX5・IPX6に耐えることを示しません。

両方が必要な製品には「IPX5/IPX8」のように併記されます。

併記のない製品で、表示されていない側の使い方をするのは想定外の使用です。

IPX7とIPX8の実用差については一時的潜水と継続的潜水の違いにまとめました。

もう一つ。

等級はあくまで新品・試験条件下の数値です。

パッキンの劣化、落下による外郭の変形、ふたの閉め忘れ。

どれか一つで浸水します。

腕時計の「10気圧防水」は防水等級とは別の表し方で、こちらは泳げる時計の見分け方を参照してください。

また「生活防水」は規格用語ではなく、明確な定義を持ちません。

メーカーが独自に使う表現である点は、生活防水がどこまでを指すかで整理しています。

よくある質問

IPX4とIP44は同じ性能ですか

防水性能は同じ4級です。

違うのは1桁目で、IP44は防じん4級(直径1.0mm以上の外来固形物に対して保護している)を表示済み、IPX4は防じん試験の結果を表示していません。

防じん性が必要な用途なら、Xのままの製品は判断材料が足りないことになります。

IPX5の製品をシャワーで洗ってもいいですか

IPX5の試験はノズル内径6.3mm・12.5L/min・距離2.5〜3mという条件で行われます。家庭のシャワーは水圧も距離も湯温もこれと一致しません。

試験条件の外である以上、耐えられるとは言えません。表記が防水なのか防滴なのかで意味が変わる点は、家電の防水と防滴の違いもあわせて確認してください。

防水等級の表示がない製品はどう考えればいいですか

等級が示されていない場合、水に対する保証は取扱説明書の記載がすべてです。

「撥水加工」とだけある製品は水をはじく処理であって、浸水を防ぐ構造ではありません。

両者の見分け方は防水と撥水を買い間違えないための基準で解説しています。

まとめ

防水等級を読むときの手順は3つです。

まずIPの1桁目と2桁目、あるいはXの位置を見る。

次にその等級の試験条件——水滴なのか噴霧なのか噴流水なのか潜水なのか——を確認する。

最後に、自分の使い方がその条件に入っているかを照らし合わせる。IPX7だから水回りで万能、という飛躍がいちばん多い誤読です。

そして等級は、常温の真水・新品の状態という前提付きの数値でした。

海水、湯、石けん水は試験の外。

パッキンが硬化すれば表示どおりには機能しません。

表記を正しく読んだうえで、水に入れる前提の使い方なら潜水等級の併記を確認する。ここまでやれば、表記の読み違いによる失敗はほぼ避けられます。

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