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防水と撥水の違いは?表記で買い間違えないための基準

撥水は水をはじくだけの性質で、防水は水を通さない構造です。

撥水加工された生地は表面で水滴を丸めて転がしますが、生地そのものは水を通す構造のままです。

長く濡れ続ければ、水は繊維のあいだから染みてきます。

買い間違いの多くは、この2語を同じ意味だと思って表記を読むことから起きます。

防水を名乗る製品には数値の等級が付くことが多く、撥水には共通の等級がありません。

等級があるかどうかが、表記を見分ける最初の手がかりになります。

なんでも防水したい編集部

「なんでも防水したい」は、身の回りのアイテムを 水濡れトラブルから守るアイデアを発信するメディアです。 防水スマホケース、防水バッグ、防水ガジェット、防水スプレーまで、 シーン別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

撥水と防水の違いは「はじく」と「通さない」

撥水は、生地やケースの表面に水をはじく加工をしている状態を指します。水滴が球状になって落ちるのは、この表面加工が働いているためです。

ただし水の通り道である縫い目や繊維の隙間はふさがっていません。表面加工の効果を超える量の水がかかり続けると、内側に水が届きます。

防水は、水そのものを内側へ入れない構造を指します。

フィルムやコーティングで水を止め、縫い目をシームテープでふさぐ、あるいはケースをパッキンで密閉する、といった作り方です。

表面ではなく構造で止めるため、雨が続く場面や水がたまる場面でも中身を守れます。

用途で言い換えると、撥水は「短時間・少量の水を弾いて、乾きを早くする」ための性質です。小雨のなかを数分歩く、飲み物が少しかかる、といった場面で役に立ちます。

対して防水は「濡らしたくないものを水から隔てる」ための構造です。カバンの中の書類や電子機器を守りたいなら、撥水では足りません。

防水の表記は等級で確認できる(JIS C 0920)

電気機器の防水性能は、JIS C 0920:2003(IEC 60529と一致)による保護等級で表されます。

IPX4やIPX7といった表記がこれにあたります。

数字ごとに定義と試験条件が決まっているため、「どのくらいか」を数値から読み取れます。

たとえばIPX4は「あらゆる方向からの飛まつ(水しぶき)によっても有害な影響を及ぼしてはならない」という定義です。試験は揺動管方式で約10L/min・10分、噴霧ノズル方式では表面積1m²あたり1分・最低5分と、2種類の方法があります。

所要時間が方法によって違うため、「IPX4は◯分の試験」と一つに断定はできません。IPX4が日常のどこまで耐えるかも、この定義の範囲で考える必要があります。

いずれの試験も常温の真水で行われます。

海水・湯・石けん水・水圧のかかるシャワーは試験条件の外です。

等級が付いていても、これらは想定されていないと考えてください。

等級表記の全体像は防水等級の一覧とIPXの読み方で整理しています。

撥水に共通の等級がない理由と表示の読み方

撥水は表面の性質であって、水を止める構造ではありません。

そのため「撥水◯級」のような、防水等級に対応する共通表記が製品パッケージに出てくることはほとんどありません。

表示としては「撥水加工」「はっ水」といった言葉だけが書かれます。

ここで注意したいのが、撥水加工が永久ではないという点です。表面の加工は汚れの付着や摩擦、洗濯によって効果が落ちていきます。

どの程度で落ちるかは製品と加工方法によって異なります。水滴が丸まらず生地に広がるようになったら、撥水の効果は弱まっています。

また「防水・撥水」と併記された製品もあります。

この場合はどの部分が防水で、どの部分が撥水なのかを確認してください。

本体は防水構造で、外側の生地に撥水加工を追加している、という組み合わせもあります。

表記の粒度が製品によって違うため、等級の記載があるかを基準に読むのが確実です。

防水等級ごとの試験条件と想定される場面

JIS C 0920で定義された等級のうち、日用品でよく見かけるものを並べます。試験条件まで含めて読むと、同じ「防水」でも想定される場面がまったく違うことが分かります。

等級定義と試験条件想定される場面
IPX3鉛直から両側に60度までの角度で噴霧した水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。散水ノズル 0.07L/min/本・5〜10分上方向からの雨。横や下からの水は対象外
IPX4あらゆる方向からの飛まつによっても有害な影響を及ぼしてはならない。揺動管方式で約10L/min・10分、または噴霧ノズル方式で表面積1m²あたり1分・最低5分あらゆる方向からの水しぶき。水没は対象外
IPX7一時的に水中に浸しても水の浸入がない(一時的潜水)。水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬一時的な水没。IPX7とIPX8の実用上の差も併せて確認

大切なのは、上位の等級が下位を包含しないことです。IPX7やIPX8は潜水の試験であり、噴流水(IPX5/IPX6)に耐えることを意味しません。

水没と噴流の両方が必要な製品では「IPX5/IPX8」のように併記されます。1つの数字だけを見て万能と考えないでください。

撥水か防水か、生活の場面で分かれる境目

撥水でも足りる場面

数分の小雨のなかを移動する、机の上で飲み物がわずかに跳ねる、粉やほこりが付いて払いたい、といった場面は撥水で対応できます。

水が表面にとどまっている時間が短く、量も少ないためです。

乾きが早いことも撥水生地の利点になります。

防水構造が必要な場面

雨のなかを長く歩く、荷物を地面に置く、水しぶきがかかり続ける、水没の可能性がある、といった場面は撥水では守れません。

水が同じ場所にとどまり続けると、繊維の隙間から内側へ入ります。

カバンの中に書類や電子機器を入れているなら、防水構造を選ぶ判断になります。

ただし防水構造の側にも境目があります。

水没を想定するならIPX7以上の表記が必要で、IPX4は水しぶきまでです。

IP68で水没して大丈夫な条件のように、等級ごとに前提が違います。

防水と防滴の違いも家電表記では混同されやすいポイントです。

買う前に確かめたい表記の落とし穴

IPXの「X」は、その項目を試験していない(または表示していない)という意味です。

性能がゼロという意味ではありません。

IPX7と書かれた製品は防水の試験結果を示していますが、防じんについては表示していない状態です。

IP68のような2桁表記では、1桁目が防じん、2桁目が防水を表します。防じん側の数字は、1が直径50mm以上、2が12.5mm以上、3が2.5mm以上、4が1.0mm以上の外来固形物に対する保護です。

5は防じん形(所定の動作及び安全性を阻害する量のじんあいの侵入があってはならない)、6は耐じん形(じんあいの侵入があってはならない)を意味します。IP68は耐じん形かつ継続的潜水という組み合わせです。

「生活防水」は規格用語ではなく、明確な定義がありません。

メーカーが独自に使う表現です。

生活防水がどこまでを指すのかを等級と照らして読む必要があります。

時計の「◯気圧防水」もIPX表記とは別の体系です。

10気圧防水がどのくらいかは等級と単純に対応しません。

そして等級は、新品・試験条件下での性能です。

パッキンの劣化や落下による変形で低下します。

数字が高い製品を選んでも、使い込むほど条件は変わっていきます。

よくある質問

撥水スプレーをかければ防水になりますか

なりません。

撥水スプレーは表面に水をはじく層をつくるもので、生地の隙間や縫い目をふさぐわけではありません。

水がかかり続ける場面では内側に届きます。

防水が必要なら、防水構造の製品を選ぶか、防水ケースなどで水から隔てる方法を取ってください。

「完全防水」と書かれていれば水没させて平気ですか

「完全防水」は規格用語ではありません。

メーカーが独自に使っている表現なので、その言葉だけでは条件が分かりません。

水没させてよいかは、IPX7やIP68といった等級表記と、メーカーが示す使用条件で判断してください。

撥水と防水はどちらを選べばよいですか

守りたい中身と、水にさらされる時間で決めます。

中身が濡れて困らず、水にあたる時間が短いなら撥水で足ります。

中身が水に弱く、雨や水しぶきに長くさらされるなら防水構造が必要です。

両方の性質を組み合わせた製品もあるため、等級表記の有無を確認してください。

まとめ

撥水は水をはじく表面の性質、防水は水を通さない構造です。

撥水には共通の等級がなく、防水にはJIS C 0920に基づく等級表記があります。

表記に数値の等級があるかどうかが、両者を見分ける実用的な基準になります。

そして防水の等級は、常温の真水を使った試験条件下の話です。

海水・湯・石けん水・水圧のかかるシャワーは対象外で、上位等級が下位を包含するわけでもありません。

数字が高いほどあらゆる場面で安心という読み方はせず、定義と試験条件、そして使い込みによる劣化まで含めて選んでください。

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