IP68はどのくらい防水?水没して大丈夫な条件
IP68は、じんあいの侵入がなく、かつ継続的に水中に浸しても水が浸入しないと表示された等級です。
1桁目の「6」が防じん、2桁目の「8」が防水を表します。
JIS C 0920(IEC 60529と一致)で定められた表記です。
ただし「どのくらいの水深に何分沈めてよいか」は、IP68という表記だけでは決まりません。
2桁目の8には規格上の標準試験条件が存在せず、条件は製造業者と使用者の協定で決めるとされています。
水没して大丈夫な範囲は、等級表記ではなくメーカーが示す条件で判断します。

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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
IP68とはどういう等級か
IPに続く2桁の数字は、それぞれ別の試験結果を表します。
IP68の1桁目「6」は耐じん形で、じんあいの侵入があってはならないという水準です。
2桁目「8」は継続的潜水に対応する等級で、継続的に水中に浸しても水の浸入がないことを示します。
ここで重要なのは、2桁目の8には規格として決まった水深と時間がないという点です。一時的潜水を表すIPX7には「水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬」という具体的な試験条件があります。
一方でIPX8は、製造業者と使用者の協定によって条件を決める形になっています。
つまりIP68と書かれた製品同士でも、想定している水深や時間が同じとは限りません。
等級表記の全体像は防水等級の一覧とIPとIPXの違いの整理も併せて確認すると誤読が減ります。
IP68で水没して大丈夫な条件
試験は常温の真水で行われます。この前提から外れる水は、そもそも試験の対象になっていません。
試験条件の範囲内で想定される場面
常温の真水に静かに浸かる状況が、IP68の想定に最も近い場面です。洗面台の水に落とした、屋外で雨に降られた、といったケースが該当します。
防じん側も耐じん形なので、砂ぼこりが舞う環境での使用も表記の範囲に入ります。ただし具体的な水深と時間は、必ず製品の取扱説明書に書かれた条件に従います。
試験条件の外になる場面
海水、湯、石けん水、そして水圧のかかるシャワーは、いずれも試験条件の外です。
プールの水も真水ではありません。
入浴中の使用や洗剤を使った洗浄は、IP68という表記だけでは裏づけられません。
さらに、IPX8は潜水の試験であって噴流水の試験ではないため、蛇口の水を勢いよく当てる行為も等級が保証する範囲に含まれません。
IP68の「6」が保証している範囲
防じん側の数字は0から6まであり、6が最上位です。何ミリの固形物までを対象にしているかで区切られています。
| 1桁目 | 内容 |
|---|---|
| 0 | 保護なし |
| 1 | 直径50mm以上の外来固形物に対して保護している |
| 2 | 直径12.5mm以上の外来固形物に対して保護している |
| 3 | 直径2.5mm以上の外来固形物に対して保護している |
| 4 | 直径1.0mm以上の外来固形物に対して保護している |
| 5 | 防じん形。所定の動作及び安全性を阻害する量のじんあいの侵入があってはならない |
| 6 | 耐じん形。じんあいの侵入があってはならない |
IP68の6は最上位の耐じん形です。IP67とIP68は防じん側が同じで、違いは2桁目だけという関係になります。
IP67やIPX5との差を表で整理する
| 等級 | 試験条件 | 想定される場面 |
|---|---|---|
| IPX7(IP67の2桁目) | 水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬 | 一時的に水中に落とす、洗面台の水に沈める |
| IPX8(IP68の2桁目) | 標準試験条件は規格に存在しない。製造業者と使用者の協定により決める | 継続的に水中に浸す。条件はメーカーごとに異なる |
| IPX5・IPX6 | 噴流水に対する試験(潜水の試験ではない) | ホースの水がかかる状況 |
等級は上位が下位を包含しません。IP68はIPX5やIPX6に耐えることを意味しないため、潜水と噴流水の両方が必要な製品では「IPX5/IPX8」のように併記されます。
IPX7とIPX8の実用上の差や、IPX8が最高等級とは言い切れない理由も同じ考え方で読めます。より軽い水しぶき対応のIPX4がどこまで耐えられるかと比べると、段階の違いがはっきりします。
IP68表記を読むときに誤解しやすい点
IPXの「X」は、その項目を試験していない、または表示していないという意味です。
性能がゼロという意味ではありません。
IPX8と書かれていれば防じん側が非表示、IP68なら防じん側も表示されている、という読み分けになります。
腕時計などに使われる「10気圧防水」はIP等級とは別の体系で、数字を直接比べることはできません。判断基準は気圧表記から泳げる時計を見分ける考え方で分かれます。
また「生活防水」は規格用語ではなく、明確な定義がありません。
メーカーが独自に使う表現です。
生活防水がどこまでを指すのかを押さえておくと、IP表記のない製品に過度な期待をしなくなります。
「完全防水」も規格用語ではないため、メーカーがそう表記している場合を除いて判断材料にはなりません。表記そのものの違いは防水と防滴の使い分けでも整理できます。
IP68の機器でも浸水することがある理由
等級はあくまで新品・試験条件下での性能です。
パッキンの劣化や落下による外郭の変形で、表示された性能は下がります。
開閉部があるモデルでは、フタやカバーが確実に閉まっていない状態で水に入れれば等級は意味を持ちません。
また、防水と撥水は別物です。
表面が水をはじく処理は浸水を防ぐものではありません。
防水と撥水を表記で見分ける基準を押さえたうえで、IP68のような等級表示があるかどうかを確認します。
水に入れる前提で使うなら、機器そのものの等級に頼り切らず、防水ケースなど外側で守る手段を組み合わせる方が現実的です。
よくある質問
IP68とIPX8は何が違いますか
防水側の等級は同じ8です。
違いは防じん側で、IP68は1桁目に6が表示されており耐じん形であることを示します。
IPX8は防じん側を試験していない、または表示していない状態です。
IP68のスマートフォンをお風呂やプールで使えますか
IP68という表記だけでは判断できません。
試験は常温の真水で行われるため、湯・石けん水・プールの水は条件の外です。
メーカーが示す使用条件を確認してください。
IP68は防水の最高等級ですか
IP等級の2桁目としては8が最も大きい数字です。
ただし標準試験条件が規格に定められておらず、噴流水への耐性も含みません。
数字の大きさだけで安心度が決まるわけではありません。
まとめ
IP68は、じんあいの侵入がなく、継続的に水中に浸しても水が浸入しないと表示された等級です。防じん側は最上位の耐じん形にあたります。
一方で防水側の8には規格上の標準試験条件がなく、水深や時間は製造業者と使用者の協定で決まります。IP68という表記を見たら、次に確認するのはメーカーが示す具体的な条件です。
試験は常温の真水で行われ、海水・湯・石けん水・水圧のかかるシャワーは対象外です。潜水の等級であって噴流水の等級ではないため、上位が下位を包含しない点も押さえておきます。
加えて、表示性能は新品・試験条件下の話です。パッキンの状態や外郭の変形で下がることを前提に、水に入れる使い方をするかどうかを決めてください。
