スマホ防水ケースの選び方|海とプールで必要な等級
IPX7は、水深1mに30分間沈めても内部に水が入らないことを確認した等級です。
ただし試験に使うのは常温の真水。
海水やプールの塩素水、水圧のかかるシャワーは、この試験条件の外側にあります。
スマホ防水ケースのパッケージには「WATERPROOF」「IPX8」「POUCH」といった語が並びますが、どれも同じことを言っているわけではありません。
海で使うのか、プールの水面で写真を撮るだけなのか、風呂で動画を見るのか。必要な等級は、水の深さより「どんな水が、どんな勢いで当たるか」で変わります。

なんでも防水したい編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
スマホ防水ケースのIPX7・IPX8は何を保証しているのか
JIS C 0920(IEC 60529と一致)の定義では、IPX7は「一時的に水中に浸しても水の浸入がない」等級です。
試験条件は、外郭の高さが850mm未満の場合に水深1mへ30分間の浸漬。IPX8は「継続的に水中に浸しても水の浸入がない」とされますが、こちらは規格に標準試験条件が存在せず、製造業者と使用者の協定によって条件を決めます。
つまりIPX8は、数字だけでは何メートル・何分に耐えるのか分かりません。
同じIPX8表記でも、想定している深さと時間はメーカーごとに違います。
ケースの説明書や商品ページに書かれた「水深○m・○分」の条件まで読んで、はじめて意味を持つ表記です。
もうひとつ大事なのは、等級は新品かつ試験条件下の性能だという点。ジッパーやパッキンが劣化したり、落下でフレームが変形すれば、表記どおりの防水性は保てません。
海とプールでスマホ防水ケースに必要な条件の違い
等級の範囲内で使える場面
プールサイドや海辺で水しぶきを浴びる、雨の中で地図を見る、風呂で動画を再生する。
こうした「浸けない、強い流れが当たらない」使い方は、IPX7相当のケースなら想定の範囲に収まります。
水面から数十cmの浅い場所で写真を撮る程度も同様です。
試験条件の外になる場面
海水は真水ではありません。
塩分が残ると素材やジッパーを傷めますし、そもそも試験条件に含まれていません。
同じく湯・石けん水・水圧のかかるシャワーも対象外です。
プールの飛び込みや波打ち際の遊びでは、瞬間的に強い水圧がかかります。IPX7/IPX8は静かな水に浸ける試験なので、噴流水に耐えることまでは意味しません。
ここが等級表の読み方でいちばん誤解されるところです。
上位等級は下位等級を包含しません。
噴流水と潜水の両方に対応する製品は「IPX5/IPX8」のように併記されます。
IPX5からIPX8まで、等級ごとの試験条件を比べる
| 等級 | 試験条件 | 想定される場面 |
|---|---|---|
| IPX5 | ノズル内径6.3mm・12.5L/min・距離2.5〜3m・最低3分の噴流水 | あらゆる方向からの噴流水。浸けることは対象外 |
| IPX6 | ノズル内径12.5mm・100L/min・距離2.5〜3m・最低3分の強力なジェット噴流水 | 強い流れが当たる場面。浸けることは対象外 |
| IPX7 | 水深1m(外郭高さ850mm未満の場合)に30分間浸漬 | 一時的な潜水。噴流水は対象外 |
| IPX8 | 標準試験条件は規格になく、製造業者と使用者の協定で決める | 継続的な潜水。条件はメーカー表記を確認 |
表を縦に見ると、IPX5・IPX6は「当たる水」、IPX7・IPX8は「浸ける水」を試していると分かります。
海やプールで使うなら後者、キッチンや洗面で水はねを避けたいだけなら前者が近い。
等級は高低ではなく、種類の違いとして読むほうが実用的です。
WATERPROOF・POUCHの表記で誤解されやすい点
「WATERPROOF POUCH」は商品名や商品カテゴリの表現で、等級を示す言葉ではありません。等級はあくまでIPX○やIP○○の表記側にあります。
IPXの「X」は、その項目を試験していない、または表示していないという意味です。
性能がゼロだという意味ではありません。
一方でIP68のような2桁表記は、1桁目が防じん、2桁目が防水。
IP68なら「耐じん形(じんあいの侵入があってはならない)かつ継続的潜水」を表します。防じん側は0が保護なし、5が防じん形、6が耐じん形という段階です。
「生活防水」は規格用語ではなく、明確な定義がありません。メーカーが独自に使う表現なので、どこまで耐えるかは商品説明を読むしかありません。
「完全防水」も同じく規格にない語です。腕時計の「○気圧防水」もIPX等級とは別体系の表記なので、気圧表記の読み方を整理した防水時計の記事も合わせて確認しておくと混同を避けられます。
スマートフォンの対応サイズと操作性を確認する
インチ表記だけで選ばないでください。
6.7インチ対応と書かれていても、実際に入るかは縦横の実寸と厚みで決まります。
手帳型ケースを付けたまま入れたい、モバイルバッテリーを一緒に入れたい、という使い方なら内寸に余裕が必要です。
操作については、タッチパネルはフィルム越しでも反応する製品が多い一方、水中では反応が不安定になる場合があります。顔認証や指紋認証、カメラの写り込みも製品によって差が出ます。
水に入れる前に、洗面器などで空のケースを沈めて浸水がないか確かめる手順を、メーカーが案内していることも少なくありません。
ジッパーやロックの閉じ方は、実際の浸水を左右する部分です。
100均のスマホ防水ケースの浸水事情やダイソー製の操作性についての整理も、閉じ方と等級表記の関係を確かめる材料になります。
タブレットを持ち込みたい場合は防水タブレットケースの条件のほうが近い話題です。
よくある質問
IPX8と書かれていれば、ダイビングで使えますか
そうとは言えません。
IPX8には規格上の標準試験条件がなく、想定する水深と時間はメーカーが決めています。
深さの記載がない製品を潜水に使うのは、条件の外です。
海で使ったあとはどうすればよいですか
等級の試験は常温の真水で行われ、海水は対象に含まれません。塩分が残ると素材やジッパーの劣化につながるため、使用後の手入れは製品の取扱説明に従ってください。
IPX7があればシャワーでも大丈夫ですか
IPX7は静かな水に浸ける試験で、噴流水は試験していません。
水圧がかかるシャワーを想定するなら、IPX5やIPX6が併記されているかを確認します。
汗と雨で必要な等級の差も、同じ考え方で読めます。
まとめ
スマホ防水ケースの等級は、IPX5・IPX6が「当たる水」、IPX7・IPX8が「浸ける水」の試験です。
上位が下位を含まないため、海やプールで波と潜水の両方を想定するなら併記表記を探すことになります。
IPX8は条件が規格で決まっていないので、水深と時間の記載まで読んでください。
そして、どの等級も常温の真水・新品・試験条件下での話です。
海水や湯は条件の外にあり、パッキンが劣化すれば表記どおりには働きません。
数値を確認したうえで、閉じ方と対応サイズを実寸で合わせる。
この二段構えが、濡らさないための現実的な手順です。



