バイクのリアバッグは雨の日のツーリングに使える?防水性能
雨の高速道路を1時間ほど走り、休憩所でリアバッグを開けると、着替えの一番上だけが湿っていました。表地は水をはじいていたのに中が濡れたのは、雨が生地ではなく、ファスナーの隙間と縫い目の針穴から入ったためです。
バイクのリアバッグが雨のツーリングに使えるかどうかは、表地の撥水よりも、口の閉じ方と縫い目の処理で決まります。同じ「防水」の表記でも、撥水生地に防水カバーを組み合わせたものと、生地を溶着(ようちゃく、熱で生地同士を溶かして貼り合わせる加工)して口を巻き込む完全防水のものとでは、耐えられる雨の量がまるで違います。
本記事では、ロールトップと止水ファスナーの見分け方と、走行中に雨が入りやすい縫い目の位置を解説します。

なんでも防水したい編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
バイクのリアバッグが「防水なのに濡れる」原因
雨は上からだけ降るわけではありません。
バイクで走ると前方からの雨粒が走行風に乗ってバッグの前面と側面に当たり、後輪が路面の水を巻き上げるので、シート後方に積んだリアバッグは底面にも水しぶきを受けます。
歩いているときの傘の感覚で考えると、ここで見込みが外れます。
浸水の入り口になるのは、たいてい生地の「継ぎ目」です。
縫製で作られたバッグには針穴が一列に並んでおり、裏からシームテープ(縫い目をふさぐ防水テープ)を貼っていなければ、水はそこから染み込みます。
表地にどれだけ撥水加工が施されていても、針穴は撥水では閉じられません。
次に弱いのがファスナーです。
一般的な樹脂やコイルのファスナーは歯と歯の間にわずかな隙間があり、前から雨を浴び続けると水が押し込まれます。
上面にたまった水がファスナーの溝に沿って流れ込む場合もあり、長時間の雨ほど差が出ます。
見落としやすいのが、シートとの接地面です。雨の日はシートの上にも水が流れていて、バッグの底がその水に浸かった状態で走ることになるため、底の縫い目が処理されていないと、上面より先に底から濡れるケースもあります。
防水リアバッグの選び方で見る4つの条件
完全防水か、撥水生地にカバーか
最初に確かめたいのは、バッグ本体だけで防水になっているか、付属のレインカバーをかけて初めて防水になるかです。
撥水は水をはじくだけで、浸水は防げません。
本体が撥水生地の製品は、雨が降り出したら走行を止めてカバーをかける必要があり、高速道路の途中で降られると、次の休憩所まで本体だけで耐えることになります。
本体が完全防水なら、カバーの付け外しは不要です。撥水タイプと完全防水タイプのどちらが自分の走り方に合うかは、バイク用防水バッグの撥水タイプと完全防水タイプの違いで解説しています。
開口部の閉じ方
ロールトップは、口を何度か巻き込んでからバックルで留める方式で、巻いた部分が折り重なって水の通り道をふさぎます。構造が単純なぶん、雨への強さは閉じ方の丁寧さで決まり、巻く回数が足りないと隙間が残ります。
止水ファスナーは、歯の表面をゴムや樹脂の膜で覆ったファスナーで、ロールトップより開け閉めが速く、中身を取り出しやすいのが利点です。
その代わり、膜が傷んだり歯に砂が噛んだりすると、そこが浸水の入り口になります。
休憩のたびに荷物を出し入れするならファスナー、雨の中を長く走るならロールトップと考えると判断しやすくなります。
生地の素材と継ぎ目の処理
完全防水のリアバッグには、ターポリン(ポリエステルなどの布を塩化ビニルで覆った生地)やTPUでコーティングした生地が多く使われています。これらは生地そのものが水を通さず、溶着で継ぎ目を作れば針穴も生まれません。
ナイロンやポリエステルの縫製バッグは軽くて形を作りやすい一方、防水性は裏のコーティングとシームテープ次第です。製品説明に「溶着」「シームテープ処理」のどちらも書かれていない場合は、縫い目からの浸水を前提に、カバーとの併用を考えてください。
荷物の量と固定方法
容量を後から広げられる拡張ファスナー付きのリアバッグは便利ですが、拡張部分のファスナーがもう1つの開口部になります。雨の日に拡張して使うと、そこが防水の弱点になることを覚えておいてください。
固定ベルトの数と位置も見ておきたい部分です。
雨で濡れたベルトは伸びたり滑ったりしやすく、走行中にバッグが傾くと、上面にたまった水が開口部へ流れ込みます。
車種のシート形状に合わせて、ベルトを前後左右から締められるかを確かめておくと安心です。
防水リアバッグの3タイプと得意な雨
撥水シートバッグにレインカバーを組み合わせたタイプは、ポケットや仕切りが多く、普段は荷物を整理しやすいのが特徴です。カバーをかけてしまえば小雨から本降りまで対応できますが、かけ忘れや走行風でのめくれが起きると、その時点で撥水生地だけの状態に戻ります。
ロールトップの完全防水タイプは、ドライバッグの構造をそのままリアバッグにした形です。
本体だけで雨を防げるため長時間の雨に強く、カバーの管理も要りません。
内部は大きな1室になっていることが多いので、小物は袋に分けて入れると取り出しやすくなります。
止水ファスナーの完全防水タイプは、両者の中間にあたります。
本体だけで防水になりながら、ファスナーで素早く開け閉めできるので、立ち寄りの多いツーリングに向いています。
ただし、ファスナーの止水膜は経年で傷むので、長く使う前提ならロールトップより手入れの手間がかかります。
デザインで選ぶと、見た目の差よりも構造の差のほうが雨の日の結果を大きく左右します。ブランドや外観を比べるのは、この3タイプのどれにするかを決めてからでも遅くありません。
リアバッグの防水等級(IPX)はどこまで耐えるか
一部の製品はIPX等級で防水性能を示しています。
IPX4は「あらゆる方向からの水しぶき」に耐える等級で、雨の中の走行を想定した水準ですが、水たまりへの落下や水没は対象外です。
IPX5は「あらゆる方向からの噴流水」、IPX6は「あらゆる方向からの強い噴流水」に耐える等級で、後輪の巻き上げや強い横殴りの雨を受ける使い方に近い条件になります。
IPX7は「一時的に水中に沈めても内部に浸水しない」等級で、水没まで想定した構造です。IPX8はIPX7より厳しい条件での水没に耐える等級ですが、水深や時間はメーカーごとに条件が異なるため、製品の表記を確認してください。
バッグの場合、等級は「正しく閉じた状態」での値です。
ロールトップを巻く回数が少なかったり、止水ファスナーを最後まで閉めていなかったりすると、表記どおりの性能は出ません。
そもそもIPX等級を表記していないリアバッグも多く、その場合は等級の数字ではなく、開口部の方式と継ぎ目の処理から判断することになります。
ツーリングのシーン別に優先すべき防水の条件
日帰りツーリング
雨予報の日に無理に出かけないなら、撥水シートバッグとレインカバーの組み合わせで足ります。
休憩のたびに財布や上着を出し入れする場面が多く、ポケットの多さと開けやすさのほうが日常的に役立ちます。
カバーはすぐ取り出せる場所にしまってください。
キャンプツーリング
寝袋や着替えを積むなら、本体だけで防水になるロールトップタイプを優先してください。
寝袋は一度濡れると現地で乾かせず、その夜の過ごし方に直結します。
荷物が多くて拡張ファスナーを開ける場合は、中身をさらに防水袋に分けておくと二重に守れます。
容量の小分けに使う袋の素材は、スタッフバッグの防水性と生地の違いで解説しています。
雨の日の通勤
毎日使うなら、開け閉めの速い止水ファスナーの完全防水タイプが扱いやすいです。
書類やノートパソコンを入れる場合は、底面の継ぎ目が溶着されているかを確かめてください。
駐輪中もシートに水がたまるので、底から濡れる経路を断っておく必要があります。
雨の日はリアバッグとリュックのどちらが濡れにくい?
防水リュックを背負う方法もありますが、背中側は体で覆われる一方、肩ベルトの付け根や背面パッドの縫い目は雨と汗の両方を受けます。リュックは体に密着するぶん走行風の影響は小さいものの、長時間背負うと肩と腰に負担がかかり、雨具の上から背負うとずれやすくなります。
リアバッグは体から荷物の重さを外せるのが利点で、雨具の着脱も楽です。
ただし、雨を正面と下から受ける位置にあるため、防水構造はリュック以上にしっかりしたものを選ぶ必要があります。
体に負担をかけたくない長距離ならリアバッグ、乗り降りの多い近距離ならリュックと考えると使い分けやすいでしょう。
バイク向けのリュックについては、バイク用防水バックパックの容量と背負い心地で解説しています。
防水リアバッグで買ってから後悔しやすい点
固定ベルトがシートや車体に擦れて、塗装やシート表皮に跡が残ることがあります。雨で濡れると砂が噛みやすくなるので、ベルトが当たる部分に保護シートを挟むか、取り付け前に車体の汚れを落としておくと安心です。
完全防水のバッグは外から水が入らない代わりに、中の湿気も逃げません。
濡れた雨具を入れたまま閉じておくと内部に湿気がこもり、ほかの荷物まで湿ります。
帰宅後は口を開けて乾かしてください。
撥水タイプは、使ううちに表地の撥水加工が落ちていきます。
水をはじかずに生地へ染み込むようになったら、撥水スプレーで手入れをする時期です。
止水ファスナーも、膜に割れが出たり動きが重くなったりしたら、雨の日の使用を控えたほうが確実です。
容量の見込み違いもよく起きます。
完全防水タイプは生地に張りがあるため、表記の容量いっぱいに詰めるとロールトップを巻く余白が足りなくなり、結果として閉じ方が甘くなります。
荷物は容量の8割ほどにとどめ、巻く分の高さを残してください。
よくある質問
撥水のリアバッグでも雨のツーリングに使えますか?
使えますが、レインカバーとの併用が前提です。撥水生地は水をはじくだけで、縫い目やファスナーからの浸水は防げないため、雨が降り出したらすぐにカバーをかけてください。
防水リアバッグなら中身をそのまま入れても大丈夫ですか?
本降りの長時間走行では、濡らしたくない物を防水袋に入れて二重にすることをすすめます。閉じ方が甘かった場合や、ファスナーの膜が傷んでいた場合でも、中の袋で止められます。
レインカバーは走行中に飛ばされませんか?
ゴムの縁だけで留めるカバーは、走行風でめくれることがあります。カバーをバッグのベルトやバックルに固定できる製品を選び、出発前にめくれる隙間がないか確かめてください。
リアバッグの防水性は洗濯で落ちますか?
撥水加工は洗濯や摩擦で少しずつ落ちます。ターポリンやTPUの生地は素材自体が水を通さないので、汚れは濡れた布で拭き取る程度にとどめ、強くこすらないようにしてください。
まとめ
バイクのリアバッグが雨に耐えられるかは、本体だけで防水か、開口部がロールトップか止水ファスナーか、継ぎ目が溶着かシームテープ処理か、の3点で判断できます。表地の撥水や見た目のデザインは、そのあとで比べれば十分です。
雨を避ける日帰りなら撥水シートバッグとレインカバー、寝袋を積むキャンプツーリングならロールトップの完全防水、毎日の通勤なら止水ファスナーの完全防水が合います。ぜひ本記事の内容を参考に、走る距離と積む荷物に合ったリアバッグを選んでください。


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